Update.2022.09.12

ターゲティングとは?その重要性と、代表的なフレームワークを紹介!

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この記事では、ターゲティングについて説明します。マーケティング戦略において、ターゲティングは、セグメンテーションの次に位置しており、非常に重要です。ターゲティングの方法が分からない方は、この記事を読むことで、方法とフレームワークを学ぶことで、適切にターゲティングを行うことができるようになります!

Contents

     

     

    このブログのライティング者

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役
    株式会社H&K 代表取締役CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。
    @KOK1ANDO Youtube

     

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    目次

    1.ターゲティングとは
      1-1 ターゲティングの重要性
      1-2 STP分析
    2.ターゲティングを意識した市場の攻略方法
      2-1 無差別型マーケティング
      2-2 差別型マーケティング
      2-3 集中型マーケティング
    3.ターゲティングフレームワーク6R
      3-1 Realistic Scale: 有効な市場規模
      3-2 Rate of Growth:  成長性
      3-3 Rival: 競合状況
      3-4 Rank/Ripple Effect: 顧客の優先順位/波及効果
      3-5 Reach: 到達可能性
      3-6 Response: 反応の測定可能性
    4.自社の経営資源とターゲティング

    1.ターゲティングとは

    セグメンテーションによって、消費者の属性に基づく各集団に分けたところで、次に自社がメインとする対象層を明確にするためのターゲティングを行います。

    限りある自社の経営資源を効果的に分配するために、どのセグメントにどのくらいの資源を投下すればよいのか見極めます。

    その際には、「どのようなアプローチで市場を攻略するか」「自社にとって魅力的なセグメントはどこか」明らかにしなければなりません。

    1-1 ターゲティングの重要性

    商品が売れるターゲットを絞ることが出来ていない、または、ターゲットが合っていないと、その後に行う戦略が全て意味を成しません。よって、ターゲティングがマーケティング成功の鍵を握っているとも言えます。

    1-2 STP分析

    マーケティング戦略では、環境分析で分かった事実や結果、課題をもとに、次のステップでは、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングを行います。

    この3つの一連の分析をSTP分析と呼びます。

    セグメンテーションは市場を細分化すること、ポジショニングは市場での競合他社との位置関係から自社の自社の差別化を行うことです。

     

    セグメンテーションとターゲティングについてはコチラの記事を参考にしてください

    セグメンテーションとは?その必要性や方法について

    ポジショニングとは何か?戦略を事例と合わせて紹介

    2.ターゲティングを意識した市場の攻略方法

    Businessman looking at road with maze and solution concept

    市場を攻略するために3つのアプローチ方法が一般的に知られています。

     

    2-1 無差別型マーケティング

    この手法では、1つの製品と1つのマーケティングミックスを用いて、市場全体、あるいは最大のセグメントをターゲットとする、規模の大きいマスマーケティングの手法です。

    市場構成者が日常的に使用したり、関心を持っていたりする製品でよく見られます。

    この方法はコストの低下(生産コストやマーケティング費用など)を抑える点で優れてはいます。

    しかし、競合他社との価格競争になりやすいほか、最大セグメントの平均化されたニーズしか満たせないため、広く浅い戦略になってしまい、市場機会を逃すことも多いです。

    よって、以下に示す、より限定的なマーケティング手法が発達しました。

    2-2 差別型マーケティング

    この手法では市場全体を複数のセグメントに分解し、それぞれの集団に異なる製品、マーケティングミックスを用意します。

    別名フルライン戦略とも知られ、トヨタ自動車がその典型例です。
    例えば、大人数の家族や多くの子供を抱える家庭にはサイズの大きいファミリーカーを提供します。

    逆に低所得者層や学生には、経済的な小さめの自動車、環境やランニングコストを気にするユーザーにはプリウスなどのハイブリッドカーや電気自動車などを幅広く展開しています。

    この手法のメリットは、市場全体を細かなセグメントに分け、あらゆる製品を提供することでトータルの売上高を最大化できる点です。

    その一方で生産コストや管理コストなどの費用が増大する可能性があります。

    2-3 集中型マーケティング

    ある特定のセグメントに特化し、そこに全経営資源を集中して独自の地位を築く戦略です。

    限定的な顧客層に重点的にマーケティング活動を行うので、顧客層や規模の急激な拡大を狙うことは難しいです。

    しかし、企業戦略を集中させることにより、そのセグメントに対する専門的な知識や戦略の奥行きを深めることが可能になります。
    例えば、沖縄県でビジネス展開しているオリオンビールや、特定エリアで展開しているスーパーチェーン、不動産サービスなどが該当します。

    H&Kではターゲティングも意識してマーケティング戦略コンサルティングを行っています。
    事例を資料にまとめているので、気になる方は是非ダウンロードしてみてください。

     

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    3.ターゲティングフレームワーク6R

     

    どのようなターゲット層が自社にとって一番魅力的な顧客でしょうか。
    それを見極めるための重要なフレームワークである6Rをご紹介します。

    セグメンテーションでは、セグメンテーション変数によって、市場をセグメント分解します。そして、この6Rで、分けられたセグメントを評価し、ターゲットを選定していきます。

     

    3-1 Realistic Scale: 有効な市場規模

    ターゲティングを行うには、市場規模を考慮しなければなりません。

    目標とする市場規模は、基本的には大きいほうが良いです。
    少なくともその事業を続けたときに採算がとれる規模のセグメントの大きさでなければなりません。

    3-2 Rate of Growth:  成長性

     

    選んだ市場が成長の見込みも考慮しなければなりません。

    一般的に、市場の生成段階や成長初期には、売上やシェア獲得などの大きなチャンスが存在します。

    しかし、今は規模が小さくても、新技術の登場などによって新しい用途が発生し、やがては数十倍に達するケースもあるので、市場の成長性についても見極める必要があります。

    3-3 Rival: 競合状況

    規模が大きい市場というのは、どの企業にっても魅力的な舞台であり、多数の企業の参入が見込まれ、市場競争の激化が考えられます。

    その場合にはシェア獲得や売り上げの確保のために、さらなる開発やマーケティングなどに追加投資を行わなければならず、結果的に収益性が低下してしまったりします。

    よって、製品だけでマーケティング活動の軸を定めるのではなく、戦う場所や環境も考慮した上で戦略性を考える必要があります。

    3-4 Rank/Ripple Effect: 顧客の優先順位/波及効果

    セグメント同士を比較して、優先順位を設けることで、より効率的なマーケティング活動を行うことができます。

    例えば、周囲に影響力の強いセグメントがあるなら、その集団に対して積極的にアプローチするべきです。
    新商品への受容スピードは、顧客の嗜好や性格によって違いがあるので、オピニオンリーダーや口コミの発信源となる人々が存在しているのかという点についても考慮する必要があります

    3-5 Reach: 到達可能性

    たとえ魅力的なセグメントであっても、地理的に遠かったり、顧客リストを入手できなかったり、有効な情報伝達方法がなかっりすると、適切なマーケティング活動ができないことがあります。

    インターネットの普及により、顧客にアクセスすることが年々安易にはなっては来ていますが、そのセグメントに確実に到達できるまでの手段がないことには、顧客に対してアプローチすることもできません。

    3-6 Response: 反応の測定可能性

    広告の効果、商品に対する満足度など、そのセグメントに対して実施した施策の有効性を測定し、検証できるかどうかもそのセグメントの選定要件になります。

    今後のマーケティング手法の改善に向けてのフィードバックを得られることで、戦略の見直しや修正を早期に図ることができ、方針転換のスピードも速くなります。

     

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    4.自社の経営資源とターゲティング

    Double exposure of success businessman using digital tablet with london building and social media diagram

    セグメントの要件が非常に魅力的、たとえば多数の構成要員が存在しているや購買力が非常に強い、などの要素がそろっていても、現実的にそのセグメントに魅力的な提案ができるまでの自社の経営資源がなかった場合は、そのセグメントを選ぶべきではありません

    そのためには、財務資源や技術力、生産能力や、経営ノウハウなどの観点から自社の強みや弱みを評価します。

    その次に、セグメントにおいて自社が確実に優位性を発揮できる見込みがあるかどうかを検討します。

    また、セグメントを選ぶ際に、自社の要素や顧客の状況だけ考えるのでは不十分です。
    それ以外の外部要因、例えば政府や社会団体からの干渉についても考慮する必要があります。

    例えば、短期的な売り上げやマーケティング目標達成のために、ブランドイメージ低下や環境汚染などの犠牲を払ってしまっては、長期的な企業活動の障害となりえます。

    問題となりそうな環境要因が現段階では見当たらない場合でも、海外の事例などを参考にし、類似ケースや事件から学べることは多くあります。

    検討しているマーケティング手法に問題点が考えられる場合には、

    ・ターゲット市場の選定
    ・ポジショニング
    ・マーケティングミックス


    などの要素に立ち返り、軸を修正する必要があります

     

    まとめ

    この記事では、マーケティング戦略のターゲティングについて説明しました。ターゲティングは、無差別型マーケティング、差別型マーケティング、集中型マーケティングに大別されます。そして、STP分析のなかでの立ち位置を理解し、フレームワークである6Rを用いて分析を行うことが大切です。ターゲティングを行う際に、是非参考にしてください!

    マーケティング戦略立案の前後のSTEPについては、コチラの記事を参考にしてください!

    STEP3:セグメンテーションとは?その必要性や方法について

    STEP4:ポジショニングとは何か?戦略を事例と合わせて紹介

    H&Kでは、マーケティング戦略コンサルティングを行っています。
    興味がある方は、事例を資料化しておりますので、是非ダウンロードしてみてください。

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役 CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。
    その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。
    広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。