Update.2023.08.18

【5分でわかる】ポジショニングとは?マーケティング戦略の基本を事例と合わせて解説

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「ポジショニング」とは、企業がターゲットとした顧客にいかに自社製品が魅力的かを認知してもらうことです。「ポジショニング」はマーケティングにおいてとても重要な戦略の一つです。「ポジショニング」をきちんと決定しないと、製品のコンセプトやターゲットにしたい顧客が決まらず、製品価値の低い製品しか作ることができません。

そこで今回は「ポジショニングとは何か?」について解説します。この記事を読むと「ポジショニング」がいかに売上に直結するかがわかるようになり、自社製品の売上アップにつながります。実際の事例として、ブルーボトルコーヒーのポジショニング戦略を紹介します。

Contents

     

    このブログのライティング者

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役
    株式会社H&K 代表取締役CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。
    @KOK1ANDO Youtube

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    1. ポジショニングとは?

    1-1. ポジショニングとは何か?

    そもそも「ポジショニング」は「位置づける」という意味です。しかしビジネスにおける「ポジショニング」とはターゲットとした顧客に、いかに自社製品が魅力的か認知してもらう活動のことで、そのための手法を「ポジショニング戦略」といいます。

    効果的なポジショニングをして、「オンリーワン」の位置づけが実現できると、より多くの顧客の認知を獲得することができ、マーケティング戦略を優位に進めることができます。

    では、数ある競合製品の中から自社製品を手に取って、お金を払ってもいいと顧客に思ってもらえるためには、企業はどのような手法をとるのがいいのでしょうか?

    それは、自社製品が他社製品より優れているかどうかではなく、顧客が自社製品を魅力的な商品と認識しているのかを考えることです。この考え方はポジショニングを考えていく上で、一番大事なことです。つまり製品の品質や価値だけでなく、顧客が持つ魅力的な商品像やものさしに合致していることが重要になります。

     

    1-2. マーケティングにおけるポジショニングとは?

    ポジショニングは、いわゆるSTP分析のプロセスのうちの一つで、Sはセグメンテーション、Tはターゲティング、Pはポジショニングです。またポジショニングは、「4P(マーケティングミックス)」をつなぐ極めて重要なプロセスで、マーケティングミックスの最終的な方針を決定づけます。そのためポジショニングの仕方によって、その後の4Pがすべて変わってしまうこともあります。

    例えば、若い女性をターゲットにしたアパレルブランドを立ち上げようと考えた際、それだけでは不十分です。「清楚で保守的なイメージで売り出すのか」それとも「ナチュラルでリラックスした雰囲気を強調するのか」というように、消費者にどのように感じてもらいたいかによって、ブランドの名前から店舗デザイン、商品や価格帯などすべてが変わっていきます。

     

    1-3. ポジショニングのやり方

    マーケティング戦略において最も重要であるポジショニング。そんなポジショニングの設定の仕方ついて簡単に説明します。

    まず前提としてセグメンテーションとターゲティングは終わらせておきましょう。その後「ポジショニングマップ」を作成します。顧客のKBF(購買決定要因)を探ったり、場合によっては深層心理に切り込み、インサイト(洞察)を得て、それをポジショニングマップに反映させましょう。

    ポジショニングマップの作り方について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください!


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    2. ブルーボトルコーヒーのポジショニング戦略

    2-1. ブルーボトルコーヒーとは?

    ここでポジショニングの事例として、競合関係が激しいコーヒー店業界の中で活躍する「ブルーボトルコーヒー」を紹介していきます。

    ブルーボトルコーヒーは、2002年にアメリカのオークランドで誕生したコーヒーチェーンです。ブルーボトルコーヒーはその後、数々の戦略をとって日本への海外進出を達成しました。競合が激しいコーヒー店業界において、どのようにターゲット顧客に訴求してきたのでしょうか?

     

    2-2. スターバックスコーヒーの事例

    まず「ブルーボトルコーヒー」の競合企業である「スターバックスコーヒー」は、どのようなポジショニング戦略をとったのでしょうか?

    「スターバックスコーヒー」は、自宅や職場に次ぐ「サードプレイス」をコンセプトとし、くつろぐための第三の居場所として空間を提供してきました。特に「ノマドワーカー」達へのカフェで仕事や勉強をしたい層へのニーズに対してアプローチしました。今ではちょっとした作業や電車の待機時間の暇つぶしをしたい人用に、スターバックスコーヒーが駅構内に見かけることも多くなりました。

    他の競合として、低価格系に分類されるドトールやベローチェなどは、セルフサービスが主流で、狭めな店内スペースの代わりに低価格なメニューを顧客に提供しています。

     

    2-3. ブルーボトルコーヒーのポジショニング戦略

     

    ここまでの話をまとめて、ブルーボトルコーヒーはどの顧客に対してアプローチしていったのでしょうか?

    先程紹介しましたが、スターバックスコーヒーは中安価なコーヒーとくつろぎを求めるユーザーに、ドトールなどはセルフサービスやメニュー制限などで、安さを追及するユーザーにアプローチをしていきました。

     

    その一方でブルーボトルコーヒーは「本格コーヒー」としてのポジショニング戦略をとりました。コーヒーを抽出する際の湯量や器具の規格化を行うことで、同じ味を再現しつつ、人の手で淹れる最高品質のコーヒーの味にこだわることで、幅広い顧客ではなく、味への徹底したこだわりと、十分な管理体制を求める顧客層に強いインパクトを与えました。また提供するコーヒーの種類やパッケージデザイン、外観やシンプルさを追及することでブルーボトルコーヒーの独自性を際立たせました。

    この時代に流行していた大量生産型のセルフ式コーヒーチェーンとの明確な差別化に成功したことにより、コーヒー業界においてブランドイメージと強い存在感を市場に示すことができました。

     

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    3. ポジショニング戦略を成功させるための4つの条件

    笑う女の子の親指示す。 - 成功 ストックフォトと画像

    ここまでブルーボトルコーヒーのポジショニング戦略について紹介してきましたが、グロービス経営大学院によると、ポジショニング戦略を成功させるには基本的には以下の条件が必要です。

    ①ポジショニングのターゲットサイズが適切である
    ②売り手の考えるポジショニングが、顧客に正確に伝わる
    ③売り手の考えるポジショニングに、顧客が共感する
    ④売り手である企業自体のポジショニング(企業理念、ポリシーなど)と、製品のポジショニングに整合性がある

    ポジショニングだけでなく、その前段階であるセグメンテーションやターゲティングというところも理解したうえで、ポジショニングを設定するときはこれらを踏まえて、考えていきましょう。

     

    4. まとめ

    以上、「ポジショニングとは何か?」について解説しました。この記事が少しでも参考になっていただければ幸いです。

    最後に覚えておきたい要点についてまとめます。

     

    ・ポジショニングとは、ターゲットとした顧客に、いかに自社製品が魅力的か認知してもらう活動のことです。

    ・ポジショニングは、自社の製品を完璧にするだけではなく、他社製品との競合の中で、いかに「顧客に魅力を感じてもらえるか」がポイントになります。

    ・ブルーボトルコーヒーは、人の手でコーヒーを淹れることにこだわったことで、コーヒー業界の競合他社との差別化に成功し、本格コーヒーとしてのポジショニング戦略に成功しました。

     

    ポジショニングを含めたマーケティング戦略の立案は事業拡大、プロダクト開発には必須です。マーケティングの相談はH&Kまで問い合わせください。


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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役 CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。
    その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。
    広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。