Update.2022.09.13

ポジショニングの検討と見直し方法|競合製品の変化への対応が鍵

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自社の製品が顧客に魅力的だと感じてもらうためには、競合製品との差別化といったポジショニング戦略を検討したり、パーセプションマップを使った見直しをする必要があります。競合他社の製品も変化しますし、顧客のニーズも日々変化していきます。だからこそ企業は自社製品の検討を繰り返し、変化に柔軟に対応することで、より顧客にその製品を買いたいと思ってもらえます。

そこで今回は、自社が決めたポジショニングが本当に有効であるかを見極めるための、「ポジショニング戦略の検討」と「市場分析とPDCAによる戦略の見直し」について解説していきます。

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    このブログのライティング者

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役
    株式会社H&K 代表取締役CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。
    @KOK1ANDO Youtube

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    1. ポジショニング戦略の検討

    ポジショニング戦略を立てるにあたり、以下の2つを検討する必要があります。。

    •   ・ターゲット顧客のニーズを満たしているかを検討する
    •   ・競合製品とはっきり差別化できているかを検討する

    1-1. ターゲット顧客のニーズを満たしているかを検討する

     

    まずは「ターゲット顧客のニーズを満たしているか」を検討する必要があります。ポジショニング構築の段階でありがちなミスが、自社製品の特徴についてにしか考えなくなってしまい、環境を無視してしまうことです。

    ポジショニングの目的は「顧客に対して市場の中でどのように商品の価値提供をするのか」ということです。どれだけ良質な商品を提供しても、そこに顧客のニーズがなければ売れません。つまり、顧客の考える価値観やニーズに沿った商品を提供することで、自然と売れていくのがポジショニングであり、マーケティングの目的です。

    そのため、競合との差別化はできていても、売り手の考えるポジショニングに買い手が共感しなければ意味がありません。そのポジショニングが本当に「ターゲット顧客のニーズを満たすものであるのかどうか」検証する必要があります。

     

    1-2. 競合製品とはっきり差別化できているかを検討する

     

    次に「競合製品とはっきり差別化できているか」を検討する必要があります。一見すると競合がまだとっていないポジショニングでも、競合製品が簡単に追随できる場合は、明確な差別化ができているとは言えません。

    その例として資金力やブランド力があるリーダー企業による同質化戦略が挙げられます。同質化戦略は、チャレンジャー企業の打ち出した商品と価格や質などの面で、同じような商品を売り出すことで、顧客目線で差別化できていないようにすることを狙います。同じような商品を顧客目線で比較・検討した際に、そこに明確な差別がなければ、リーダー企業の商品を選ぶと考えられます。

    その一方で、チャレンジャー企業がリーダー企業の製品に対抗する場合には、競合製品が簡単に追随できないポジショニングと差別化が理想的です。

     

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    2. パーセプションマップとは?

     

    消費者の認識を表したものとして「パーセプションマップ」があります。似ている言葉としてポジショニングマップがあります。ポジショニングマップは、企業が顧客目線で魅力的だと考える2つの要素を2つの軸で表したもので、企業側がマーケティング戦略を立てる上で使うものです。

    (ポジショニングマップについてはこの記事を参考にしてください)

     

    図1 高機能性インナーのパーセプションマップの変遷

     

    上の図をご覧ください。ここでは、「高機能性インナー」を事例としてパーセプションマップを考えます。

    2003年までの「高機能性インナー」への認識は主に、アウトドア用品の高機能高価格な製品、もしくはシニア向けの厚手でカラーバリエーションの少ない製品が大半を占めていました。「高機能性インナー」は「機能性」が高くなければいけないため、機能性に寄った認識になっていました。

    しかし、2003年からユニクロがヒートテックを展開すると、徐々に消費者の認識が変わっていきました。初年度は、発熱と保温を訴求した男性向けインナーとして、まずまずの売上でしたが、翌年からは機能面でも改良を行い、女性にも受け入れられるように、デザインやカラーのバリエーションを拡大しました。さらにインナーの領域からファッションアイテムへと昇華させることで、シニアだけではなく若年層への使用率が広がり、現在ではヒートテックは「高機能性インナー」の代名詞となっています。

     

    マーケティング戦略を見直す際は、まず消費者の認識を示すパーセプションマップを作ってみて、それが現在のマーケティング戦略のポジショニングマップと異なっている場合は、ポジショニングの変更を検討すべきです。つまり、消費者が考える商品像と企業が行う予定のポジショニングを一致させる必要があります。

    一貫して整合性を保ったマーケティング戦略を行うことにより、顧客に「自社の製品を魅力的だと認識してもらう」ことを効果的に促すことが可能になります。

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    3. まとめ

    以上、「ポジショニングの検討と見直し」について解説してきました。この記事が少しでも参考になっていただければ幸いです。

    最後に覚えておきたい要点についてまとめます。

     

    ・自社が決めたポジショニングが本当に有効であるかを見極めるためには、「ターゲット顧客のニーズを満たしているか」、「競合製品とはっきり差別化できているか」を検討する必要があります。

    パーセプションマップを用いながら自社で行ったポジショニングマップとの整合性を確認する必要があります。

     

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役 CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。
    その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。
    広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。