Update.2022.09.26

営業の現場を理解しているマネジメントとは?感じ取る力の重要性

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営業において現場の状況や判断を現場の人に任せることは、あまりやってはいけないことです。リーダーはただ現場の声を聞くのではなく、自分で現場について誰よりも理解したうえで、問題解決に向けての判断をする必要があります。

そこで今回は、「現場で起きていることを理解する」ことの重要性について解説します。リーダーはこれを理解することで、現場の人もリーダー自身も現場を把握しているため、よりまとまった組織を作ることができ、組織としても正しく機能するようになります。

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    このブログのライティング者

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役
    株式会社H&K 代表取締役CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。
    @KOK1ANDO Youtube

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    1. 現場で起きていることを理解することの意味

     

    細かいことまで確認したり、指示を出したりすると「マイクロマネジメント」だと言われて悩む人がいます。リーダーが実行力を高めようとしている場合、現場で何が起きているかを知ることが大事です。現場からの報告を鵜呑みにしていては、フィルターがかかった情報しか入って来なくなります。

    極めて客観的な報告をあげられる現場は稀です。関係者が複数いる以上、そこには必ず利害というものが発生するため、利害関係者とのバランスで主観が入ってきてしまいます。

     

    1-1. マネジメントにおける「感じ取る」力の重要性

     

    「細かいことまで具体的な指示を出すこと」と、「細部まで関心を持つこと」は明確に異なります。

    「細部まで関心を持つ」ということは、「マイクロマネジメント」のように業務の担当者を自分の思い通りに動かすようなことではなく、主体は業務の担当者のまま支援することです。現場で起きていることに好奇心を持ち、どんどん質問をすることによって、今何が起きているかが見えてきます。すると徐々に変化を感じ取ることができるようになります。

    この「感じ取る」ということがマネジメントにおいてとても重要になります。

     

    例えば、オフィスに入ったときに社員の間で会話があるか、静まりかえっているか。すれ違った時に向こうから挨拶してくるか、なるべく会話しないように避けていないか。会話する時にしっかり目を見て話すか。活気があるか、疲れた表情なのか。会議室に入ってきてどこに座るかなどを観察してみます。

    もし以前は積極的に発言していた人が、いつの間にか端に座るようになり、全員集まるまでの時間に誰とも会話をせず、1人でメールチェックをするようになっていれば、要注意かもしれません。

    最近はオンラインでの会議も増えているので、会議に参加しているようで、別の作業をしているようなことも増えてきています。会議に発言をしないのは、もしかしたら別の作業をしているのかもしれません。他の人が発言している時に、熱心に耳を貸す人、顔が反対方向を向いている人。それぞれの報告を待たなくても感じ取れる情報は溢れています。

     

    変化を「感じ取る」ためには、何事にも好奇心をもって質問をしていくことに加えて、周囲を観察することが大事です。数字に表れる以外の変化を感じ取ることはとても重要であり、マネジメントという仕事をやる醍醐味でもあります。

    マネジメントは本来、「経営組織全体を見ているのにもかかわらず、誰よりも現場のことを理解している」ことが必要です。つまり、現場のことが理解できていない人をマネジメント職につけると、できもしない施策を実行したり、判断を求められても反応するまでに時間がかかったり、いざ同行しても、顧客とまともに商談ができないといった問題が発生します。このような人が率いる組織は、当然成果も上がらないため現場が疲弊してしまいます。

     

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    1-2. 現場を理解しているマネジメントとは?

     

    では具体的な例を用いて説明していきたいと思います。

    例えば、営業の数字がフォーキャストを下回りそうとなった時に、どうするでしょうか?現場を理解しないマネジメントは、営業やマーケティングに要因分析と報告をあげます。一方で現場を理解しているマネジメントは一次情報を自らが確認しにいき分析します。

    その結果、以下のような事実がわかりました。

    • ・インサイドセールスから営業にパスされる商談の件数は目標を上回っている
    • ・受注件数は目標を下回っている
    • ・営業の受注率が下がっている
    • ・受注率の低下が特定の営業で顕著になっている
    • ・商談初期フェーズからロストになっているものが顕著に増えている
    •  

    ここから「インサイドセールスがパスした商談のクオリティ管理に問題がある可能性」と、「営業が商談数を増やすためにインサイドセールスに低い確度の案件を回すよう依頼している可能性」が出てきます。

    しかし、商談として進められるかどうかはいくら基準を設定していても主観が入ります。なぜならインサイドセールスのミッションは、「商談を創出すること」だからです。商談の創出数が多いメンバーは評価され、給与やその後の昇進につながります。つまり商談化したいという考えはインサイドセールスのメンバーの必然的な潜在心理といえます。

     

    一方で、営業が評価されるのは受注金額であり、商談数や商談からの受注率は関係ありません。また、営業の商談前に顧客の全てを把握できることは難しいため、数字の達成の見込みが厳しい営業は、少しでも可能性があれば行く、行ったら状況が好転するかもしれないという心理が働きやすいのです。要するに、本来は商談として進められないレベルでも、営業が商談と認めてしまうことが全体の数字を悪化させた原因となります。

    このような問題が起こった時にやるべきことは、以下の通りです。

    • ・インサイドセールスの評価項目を商談件数だけではなく、受注金額を加味する変更を加えること
    • ・商談化したものの詳細チェックをマネジメントに徹底させること

     

    このような問題点の発見は、数字に強いことはもちろんですが、現場のオペレーションや評価の仕組みなど、詳細を知らないと気づくことはできません。

    問題が起きた時の数字の変化は誰でもわかりますが、数字の変化の裏にある背景を作っているのは人の行動です。メンバーの行動を自らが知らないという状況では問題の解決もできません。そのため、トップマネジメント自ら現場を把握することが重要になります。

     

    2. まとめ

    以上、「現場で起きていることを理解する」ことの重要性について解説してきました。この記事が少しでも参考になっていただければ幸いです。

    最後に覚えておきたい要点についてまとめます。

     

    ・マネジメントは変化を「感じ取る」ことが重要で、そのためには何事にも好奇心をもって質問をしていくことに加えて、周囲を観察することが大事です。

    ・問題を解決するためには、トップマネジメント自ら現場を把握することが重要です

     

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