Update.2022.09.26

マーケターに必要になるPM(プロダクトマネジャー)能力とは?PMMとの違いも

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この記事では、さらに上のステップをいくマーケターに必要となるPM能力について解説していきます。

さらに、PMMの違いを知らない人も多いかと思いますので、PMMとの簡単な紹介と合わせて仕事内容や求められることについて書いています。

まずはこの記事を読んで理解を深めて下さい。

Contents

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    1.マーケティングにおけるチャネルの増加、複雑化

    マーケティングは、現代ではオンライン色が強くなりました。

    それに伴って集客媒体(チャネル)は増加し、例えばonlineでの流入経路問い合わせからの流入経路アクセスからの流入経路が増加しています。

    サイトやSNS、youtubeなどの動画サイトやメール、アプリもこれらの流入経路に入ってきます。

    しかし、これらのようなオンラインの集客媒体(チャネル)だけではなく、

    例えば営業担当者との商談、コールセンターへの電話、店舗、展示会、セミナーなどのような

    いわゆるオフラインの集客媒体(チャネル)も存在しています。

     

    マーケティング部がやる事は、いま挙げられる様々なチャネルを通して自社の顧客を見つけ会社の成長に貢献することです。

    また、これらのチャネルは一つ一つが複雑なので運用を委託しようと思えば専門会社に一つずつ委託することができるのも特徴です。

     

    2.マーケターはPM(プロダクトマネージャー)能力でそれらをとりまとめる

    上記のチャネルを取りまとめるのには多岐にわたる知識・能力が必要であり、それらを取りまとめて実際に仕事に生かすためにも、マーケティング部門はPM能力が必要だと言われます。

    例えば、マーケティングの業務に限りませんが、Webサイトを制作するのであればコーディングの技術やデザインの知識が必要で、フォームを開発するのであればエンジニアとのコミュニケーションが必要となります。

    同じように、展示会を作るのであれば、展示会を作るイベント会社とのコミュニケーションが必要となります。

     

    このように、マーケティング関連の業務に必要な知識は多岐にわたります。

    これがマーケティング部門はPM能力が必要だと言われる所以です。

     

    3.プロダクトマネージャーPMとプロダクトマーケティングマネージャーPMMとの違いは?

    3-1.PMの意味

    PMというのはプロダクトマネージャーの頭文字で、プロジェクトや製品全般に責任を持ち、それらを円滑に推進させたりする、プロジェクト管理者のことです。

     

    3-2.PMMの意味

     PMMというのはプロダクトマーケティングマネージャーの頭文字で、BtoBの事業を展開している企業に多く置かれるポジションです。

     

    3-3.PMとPMMの違い、関係

     PMが開発プロセスに関わるのに対して、PMMは販売プロセスに多く関わります。

    大まかに言うと、顧客と開発者の間をPMが、顧客とビジネスの間をPMMが担うイメージです。

    開発者とビジネスの間はPMとPMMのどちらも担うことがあります。

    より良い製品を作り、より良く製品を売っていくためには、PMとPMMの両者間の綿密な連携が必要となります。

    PMはPMMへ、マーケティング情報を決めるのに役立つ情報を提供し、PMMはPMへ、製品要求を決めるのに役立つ情報を提供するなど、親密なコミュニケーションが必要となります。

    ちなみにPMMが不在の場合、PMがPMMの仕事もまとめて行う場合が多いです。

     

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    4.プロダクトマネジメントトライアングルから見る、マーケターに必要な多種多様な能力

    スクリーンショット (235)

    ↑プロダクトマネジメントトライアングル

    上記の図はプロダクトマネジメントトライアングルというもので、プロダクトマネジメントをよりよく理解するためのものです。以降の話の中で参考にして下さい。

     

    ここからはさらに具体的にお話ししていきます。

    マーケティング部門は例えばカスタマーサクセスとのやりとりも必要になります。

    さらに、顧客のデータの分析やデザインも必要です。

    色々な関係が重なってきますが、顧客開発者の間を持つ力が共通して必要になってきます。

    プロダクトマネジメントトライアングルで言うと、左下と頂点の部分です。

     

    加えて、プロダクトの仕様や、サービスの仕様をどのようにしていくのかというような問題があったときは、社内外への調整をすることになります。

    そのように社外で開発してもらう場合は、社外との調整が追加で必要になります。

    プロダクトマネジメントにも関係しますが、この場合はビジネス開発者の間を持つ力が必要になります。

    プロダクトマネジメントトライアングルで言うと、右下と頂点の部分です。

     

    顧客ビジネスの間では、マーケティングやパートナーシップ、ビジネスディベロップメントのような力が必要となってきます。

    プロダクトマネジメントトライアングルで言うと、右下と左下の部分です。

     

    これらの必要な力をおさえることが、マーケティング部門には求められます。

    ですから、一概にマーケティングといってもマーケティングがやっていること一つをピックアップしただけでマーケターですと名乗ることはできません。

    これらの求められていることを全てこなしてやっとマーケターと名乗ることができます。

     

    5.昔と今のマーケティングの変化

    ↑MAの例

    ではここからは、昔と今でマーケティングに何か変化が起こっているのかというところについて進めていきたいと思います。

    最も大きな変化として、マーケティングのコミュニケーションの変化というものがあります。

    どのように変化が起きているのかというと、別の回でMA(マーケティングオートメーショ

    ン)を紹介したと思います。

    MAというのは、この人はこのサイトを見ました、閲覧履歴はこのようになっています、というものです。例えば上の図のように表示されます。

    昔はこれを測れなかったのですが、今は測れるようになりました。

    これは本当にすごいことです。

    さらにもっとすごいことができます。

    例えばつくば市に旅行に行ったとします。その旅先でYouTubeを見ました。

    その時YouTubeの広告で、つくば市で見ている人限定!というようなYouTube広告が流れてきます。家にいても自分が住んでいる〇〇市限定!というような広告が流れてくることがあると思います。

    これは実に興味深いことです。

    YouTube広告のツールの中で地域指定できるものがあり、この現象にはそれが使われています。

    GPSから視聴場所を割り出して、広告を打っているのでこのようなことが起こります。

    この技術の発達で、マーケティングにも変化が起こりました。

     

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    6.マーケティングにおける検討ステージ

    スクリーンショット (231)

    ↑検討ステージ

    ここでのステージとはマーケティングを考える上での顧客心理状況のことです。

    検討初期検討中期検討後期それぞれの段階で目的は変わります。

    以下、ファネルを使って考えていきたいと思います。

     



    ファネル↑ファネル

    6-1.検討初期

    検討し始めている人に対して検討初期というのは最初の段階で、まずは知ってもらうことが必要になります。

    検討初期の目的は認知を高めることです。

    ファネルの最も上の部分になります。

     

    6-2.検討中期

    検討中期というのは、このファネルの興味・関心か比較・検討のところに当たります。

    情報を比べ始めるので、他者に勝てるようにすることが必要です。

    検討中期の目的は他社と比べた時に強みをわかってもらうことです。

    ファネルの上から2段目か3段目の部分になります。

     

    6-3.検討後期

    検討後期は購入に近くなっている、実際に購入するという段階になるので、

    実際に価格であったりというようなところを示していく必要があります。

    検討後期の目的は実際に購入してもらうことです。

    ファネルの上から4段目の部分になります。

     

    このように顧客の心理状況を段階化して考えるようになったのが、今と昔で大きく変化した部分です。

     

    6-4.アカウントベースドマーケティング(ABM)につながる

    デジタルツールの発達に伴い顧客の活動を測定できるようになったことで、既に契約を結んでいるお客さんの情報も詳細に集めることができるようになりました。

    さらに、そこで集めた情報を元に、顧客になる可能性の高い見込み客を抽出してアプローチすることもできるようになり、そのおかげで、ABMアカウントベースドマーケティング)が可能になりました。

    ABMは最初から対象を絞り込み、特定のアカウントに個別アプローチする方法です。

    顧客情報を貯められるからこそ、それを分析し、顧客の行動を統計的に解析して、施策を導き出すことができます。

     

     

    7.まとめ

     

    最後に、この回の内容をまとめていきます。

    現代では、顧客が行き来できるチャネルは多様化しました。

    従来までの商談を通したものや実際に店舗に行く、コールセンターに電話するというようなオフラインのチャネルに加えて、Webサイト、SNS、メール、アプリなどがあります。

    オンラインのチャネルマーケティング部門はこれらのカスタマージャーニー全体を管理するPM能力が必要となってきます。

    PM能力というのはリードや見込み客、購入後のフォロー、さらにそれぞれのステージを管理する能力であり、それぞれのチャネル運用に携わる他部署や他社を含めるプロジェクトメンバーを指揮して成果をあげる能力です。

     

    そして一番の変化であるコミュニケーションにおいて、多様化したチャネルに対応するためにMAを用いて、顧客の属性を管理するだけではなく、顧客のオンラインでの行動をトラッキングし、情報を得ていき、それらの情報をインサイドセールスに引き継いでいく

    このような仕事や能力がマーケティング部門には必要になるというのが今回の内容でした。

     

    H&KではMAやSFAなどの導入支援をしており、それらに関するご相談を承りまわっております。是非お気軽にご相談ください。

     

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役 CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。
    その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。
    広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。