皆さんは「顧客中心のマーケティング戦略を構築することができますか?」
昨今では、マーケティング施策を考える際、「企業利益中心」から「顧客中心」の発想に切り替わっています。
そこで今回の記事では、「顧客経験価値とは何か、そして顧客中心的考えによるさまざまな変化」を紹介していきます。
この記事を読むことで、なぜ顧客中心のマーケティング施策に変化したのかが分かり、実際にマーケティングを行う際に、顧客を意識して戦略を立てることができるようになります。
このブログのライティング者

安藤 弘樹(Koki Ando) 
株式会社H&K 代表取締役 
株式会社H&K 代表取締役CEO
20代前半から事業を展開し、バイアウト。その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。
 @KOK1ANDO   Youtube
7.まとめ
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1.顧客経験価値(CX)とは

顧客経験価値とは、「商品やサービスの価格や製品の性能といった物理的価値ではなく、商品やサービスを実際に使っている消費者が抱いている感情的価値」のことを意味します。
つまり、顧客が商品やサービスを購入してから、それを手放すまでの一連の過程を、企業側は分析することに価値があるというわけです。
ちなみに、顧客経験価値はカスタマーエクスペリエンス(CX)と同義です。
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2.顧客中心主義とは

「顧客中心主義」とは、「何事においてもお客様を一番に考え行動すること」です。
これはマーケティングの目的が、「製品やサービスを消費者に認知させ、購買につなげる」というものから「顧客の体験を演出するもの」に変化したことで生まれた変化です。
このような変化が生じた大きな要因は、デジタル環境の進化が挙げられます。
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3.2つの変化が生じた要因

2つの変化とは、
- ・企業が考慮すべき情報メディアの変化
- ・顧客の経験を重視する発想への変化
です。
この変化にもやはり、デジタルの進化が影響しています。特にデジタルツールの発展がマーケティングのあり方を大きく変えました。
例えば、デジタルツールの発展により、単に情報の量が増えただけではなく「消費者が様々な情報に触れる際のハードル」が下がりました。
さらに、消費者自身が情報発信を自由に行えるようになりました。それにより、企業が考慮すべき消費者とのタッチポイントが大きく広がりました。
「タッチポイント」とは、「企業またはブランドと消費者との接点」のことです。
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4.一つ目:企業が考慮すべき情報メディアの変化
 
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SNSやブログといったコミュニケーションツールの普及により、誰でも簡単に情報を発信できるようになりました。 
 - そして、更に個人が発信した情報をまとめる「ミドルメディア」や新聞、雑誌、テレビ、ラジオなどの「マスメディア」のように、「メディアの構造化」がおこり、個人が発信した情報が短期間で全世界に広がる可能性もある時代になりました。 
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4-1.事例:Twitter
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例えば、Twitterがとても分かりやすいと思います。 
 個人でつぶやいたことが、多くの人にリツイートされ、それをミドルメディアが記事化し、さらに広がり、それをみたマスメディアがその情報をさらに拡散するという流れがあります。 
 トリプルメディアで言うと、Twitterのポジションは以下の通り。 
 ペイドメディア テレビCM、新聞広告、ネット広告、大手ポータル、看板など オウンドメディア 自社運営サイト、自社運営ブログ、自社運営メルマガ、店舗、パンフレットなど アーンドメディア Facebook、Twitter、LINEなど 
 トリプルメディアについての詳細はこちらの記事から 
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4-2.タッチポイントの広がりによる影響
 
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また、先程説明したとおり、デジタルツールの発展により、企業が考慮すべき消費者とのタッチポイントが大きく広がりました。 
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それにより、企業が消費者とのコミュニケーションをコントロールすることは難しくなりました。特に、ネット上の情報は、検索サイトなどで選別されて、更に消費者がその情報を選ばない限り消費者に伝わることはありません。 
 さらに、企業はどの消費者がどのタッチポイントで自社の情報に触れるかということについても、完全にコントロールすることができません。そのため、自社の情報を矛盾なく消費者に伝えるために、全てのタッチポイントで情報をできる限りコントロールし、矛盾をなくすことが必要です。 
 そこで、自社に関わりが深そうな消費者については、できる限りその消費者が求めると考えられる情報を提供することが必要になります。 
 このような状況の中で、企業がマーケティング戦略を考えるときに、「トリプルメディア」を使い分けることが増えてきています。 
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5.二つ目:顧客経験を重視する発想への変化
 
 
 - この変化にもやはり、タッチポイントの飛躍的増加が関係しています。 
 - 「顧客中心」というマーケティングの考え方自体は昔からありました。しかし、実際にマーケティング戦略を構築し実行していく中では自社の製品をどうやって消費者に売るのかという売り手視点の考えから出ることはありませんでした。 - つまり、あくまでマーケティングの中心は企業や商品だったのです。 
 - しかし、この考え方には限界が来ました。デジタルメディアの拡大により、情報量が増え消費者とのタッチポイントが急激に増加し、多くの企業がコントロールできない状況になったからです。 
 - これまでのマーケティングでは、ある商品のポジションニングを決め、その商品に関する情報を、テレビなどのマスメディアを使って消費者に伝えていました。しかし、これからは消費者の体験の中から商品に関するタッチポイントを見つけなければなりません。 - つまり、消費者の様々な体験ごとに異なるニーズに合わせて求められている情報を伝え、その中で結果として商品を選んでもらうわけです。このとき、企業や商品から顧客が中心に変化しました。 
 - ここでふと皆さんも気づかれたのではないでしょうか?「消費者に伝えるべきなのは、商品に関する情報だけではない」ということです。 
 - 消費者が日常の中で、その商品が関係しそうな体験全てを考えて、価値を伝える必要があります。たしかに、企業に利益をもたらすのは、消費者が製品やサービスを買ってくれたときです。 
 - しかし、「その消費者がどうやったらこの製品やサービスを求めてくれるか」を考えながら情報の発信方法を考えていく必要があります。 
 
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6.2つの変化による企業のマーケティング目標の変化
 
 
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 - ここまで説明してきた、 - ・企業が考慮すべき情報メディアの変化
- ・顧客の経験を重視する発想への変化
 - の2つの変化により企業のマーケティング目標は大きく変化しました。 - その目標とは、「消費者のその瞬間に応じて、体験を提供し、経験価値を感じてもらう」ということです。 - そのような目標を実現するために、様々な施策を打って、消費者と企業のタッチポイントを増やしていきたいが、リソースには限界があるためそこも考えなければなりません。 - そのため、「何が本当に重要なタッチポイントで、最善の施策は何か」を考えることも重要ですが、「無数にあるタッチポイントの中でできるものから実行し、効果的なものを見つける」といったほうが効率的です。 
 これは、今までのマスメディアのように安定した環境ではなく、日々変化していくからです。なので、「実施→修正→実施」という発想を持つ必要があり、従来のマーケティング戦略の考え方と大きく変化したところでもあります。
 
 
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7.まとめ
 
 
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 - 今回の記事では、 - ・顧客経験価値とは
- ・顧客中心主義とは
- ・2つの変化が生じた要因
- ・企業が考慮すべき情報メディアの変化
- ・顧客の経験を重視する発想への変化
- ・企業のマーケティング目標の変化
 - の6つの内容を説明しましたが、顧客経験価値を重視する理由が分かったのではないでしょうか? - 顧客による経験は、今では他社との差別化につながるため、多くの企業が意識して取り組んでいます。皆さんがこの記事を通して、顧客体験がもたらすメリットを理解していただけたなら、幸いです。 
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この記事のまとめ ・「顧客経験価値」とは「商品やサービスを実際に使っている消費者が抱いている感情的価値のこと」。 ・「顧客中心主義」とは、「何事においてもお客様を一番に考え行動すること」。 ・デジタルツールの発展により、単に情報の量が増えただけではなく「消費者が様々な情報に触れる際のハードル」が下がった。 ・マーケティングを考える上で、それぞれの消費者に合わせて矛盾なく適切な情報を届けるためには、「ITとデータアナリシスを活用したカスタマーゼーション」が必要不可欠。 ・2つの変化とは、 - 企業が考慮すべき情報メディアの変化
- 顧客の経験を重視する発想への変化
 ・企業の利益のためには、「その消費者がどうやったらこの製品やサービスを求めてくれるか」を考えながら情報の発信方法を考えていく必要がある。 ・企業のマーケティング目標とは、「消費者のその瞬間に応じて、体験を提供し、経験価値を感じてもらう」に変化した。 私たち、H&Kでも顧客経験価値を重視したマーケティングを行っています。詳しくはこちらから。 
 
 
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