Update.2022.12.27

BtoBとBtoCの違いとは?顧客特性・製品特性による違いをわかりやすく解説

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今回は「顧客特性」「製品特性」の視点からBtoBとBtoCの違いについて解説していきます。

BtoBマーケティングもBtoCマーケティングも、基本的な考え方は同じで、市場機会の発見、4Pに至るマーケティングプロセスも、共通しています。しかし、完全に同じというわけではありません。

今回の記事を参考に、BtoBマーケティングを適切に行えるようになりましょう!

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    このブログのライティング者

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役
    株式会社H&K 代表取締役CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。
    @KOK1ANDO Youtube

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    1.BtoBとBtoC

    BtoB

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    BtoBとは、“Business to Business”の略で、「企業が別の企業を対象にサービスや商品の提供を行う法人間の取引」を指します。

    <BtoBビジネスの例>

     法人向け融資

     企業の経営コンサルティング

     ITシステムの構築

     工業用製品の製造および販売

    上記のようなものが、BtoBビジネスにあたります。企業と企業の取引なので、受注単価が大きく、また継続的な取引関係になることも多く、一度信頼を獲得すると安定した収益が見込まれるのが特徴です。

    BtoC

    BtoCとは、Business to Customer」の略で、「企業が一般消費者を対象にし、サービスや商品の提供を行う取引」を指します。

    <BtoCビジネスの例>

     コンビニエンスストア

     通販サイト

     旅行業

    上記のように、私たちの生活になじみの深い企業が多くを占めています。

    BtoCに比べると取引ごとの受注単価は低めですが、どのように利用されるのかがイメージしやすく、社会貢献の実感を得やすいのが特徴です。

     

    BtoBもBtoCもマーケティングをする際、基本的な考え方は同じで、市場機会の発見、4Pに至るマーケティングプロセスも、共通しています。

    しかし、完全に同じというわけではなく、

     ・顧客特性

     ・製品特性

    により各プロセスで力を入れるべきポイントは変わってきます。

    この特性をしっかり理解することが、BtoBビジネスで適切なマーケティングミックスを構築する上でポイントになります。

     

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    2.BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違い

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    2-1.顧客特性

    Young couple sitting in an office talking to a woman broker or investment adviser

    まず、「顧客特性による違い」について説明します。
    一般的に、消費者に比べて組織である法人顧客の方が、複雑なプロセスや手続きが必要になる場合が多いです。
    そんな顧客特性は、以下の3つの特性があります。

     ・ 意思決定者

     ・判断基準

     ・購入サイクル

    2-1-1.意思決定者

    BtoBの場合、購買を決定するまでに複雑なプロセスを辿ります。法人は組織であるため、複数の人間がかかわって最終的には部門や組織のトップが決断を下します。また、1件あたりの単価も高いため、窓口となる担当者がある製品を認知して興味を持ったとしても、すぐに購入の決断をすることはほとんどありません。そのため、購買につなげるには、競合他社との比較材料に使える導入コストや費用対効果のほか、会社の信頼性や優位性といった客観的なデータを伝えるのが有効です。一人だけの感情を動かすのではなく、購買までに存在する複数人を納得させる必要があります。

     

    一方、BtoCの場合、意思決定のプロセスは非常に単純で、基本的に取引相手である消費者本人が購入の意思決定者となります。そのため、意思決定者の購買意欲を高めるには、製品やサービスを使用する個人が抱える課題やニーズを想定した、感情に訴えかけるマーケティング施策が有効です。

    2-1-2.判断基準

    BtoBの場合、法人が重視するのは、

     ・自社が必要とする機能が満たされているかどうか

     ・購買や導入によってどれぐらい利益を生み出すことができるのか

    という投資対効果が重視されます。

    つまり、多面的な角度から時間をかけて購買を検討し、合理的な判断を行います。例え、導入に多額の費用がかかるとしても、それを上回る利益を生み出すことが見込まれれば購入するという決断が下されます。

     

    一方、BtoCの場合、個人が製品を購入する際、必ずしも合理的な判断を行うとは限りません。「多機能だけどあまり好みではないな……」と、機能が劣っている別の製品を購入することもあるでしょう。このように、個人(消費者)の判断は多分に情緒的・感情的な傾向があります。また、費用対効果よりも「満足感が得られそう」といった、感覚によって判断される点、法人と異なっています。

    よって、売り手は「顧客のニーズから生まれる判断基準」を徹底的に把握しておくことが必要です。

    2-1-3.購入サイクル

    判断基準や意思決定者の違いから、購入までにかかる期間も変わってきます。

    BtoBの場合は複数の人間が多面的に費用対効果を測定するため、当然時間がかかります。場合によっては商談・検討期間が数年に及ぶことも珍しくありません。

     

    一方BtoCの場合、直感的に、短い期間で購入を決定する傾向にあります。そのため、BtoCではBtoBよりも早いペースで新商品を投下する必要があります。

     

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      • 2-2.製品特性

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    最後に、「製品特性による違い」について説明します。

     ・取り扱う商品

     ・単価

    の2つの製品特性があります。

    2-2-1.取り扱う商品

    BtoBとBtoCでは取り扱う商品が違います。

    BtoBで取り扱う商品は必ずしも完成品ではありません。社内で使用するツールや、商品の製造に使う素材・パーツを多く取り扱う傾向があります。

     

    一方、BtoCでは、消費者がすぐに活用できるような完成品を取り扱うことになります。

    2-2-2.単価

    BtoBの場合、顧客が法人であるため、製品も高額になっていきます。このことから、顧客企業との長期にわたる価格交渉や激しい価格競争があることが分かります。そのため、価格競争に巻き込まれないような差別化を行うために、顧客の本質的ニーズを考え解決策を提供することが必要になります。

     

    一方、BtoCは、住宅や車などを除いて、基本的には個人が収入の範囲内で購入できる製品やサービスなど比較的安価なものを販売しています。

     

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    3.BtoBマーケティングの変化

    2000年代以降のインターネットの普及、そして2010年代以降のスマートフォンやSNSの普及により購買プロセスやマーケティングも変化しています。

     

    インターネットが普及する以前のBtoB企業では営業が重視されていました。確度の高い顧客に接触し、契約を取るなど、見込みリスト作成や過去の取引データなどを元にしたテレアポや飛び込み営業などアウトバウンド手法が一般的でした。

    そのため企業としては、マーケティングに注力する必要はそこまでありませんでした。

    スクリーンショット (148)

    しかし、インターネットが普及している近年は購買行動が変化しています。

    インターネットが普及する以前はアウトバウンド手法でのアプローチが主流でした。しかし、現在の顧客はさまざまな情報を調べ比較・検討を行っているため、いかに早く見込み客と接点を持ち、情報を届けられるかが重要となります。そのため、コンテンツマーケティングオウンドメディアといったWebを使ったリード獲得に企業が注力するようになっているわけです。

     

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    4.BtoBマーケティングの課題

    こういった背景からさまざまな企業がWebマーケティングに取り組んでいます。

    ではBtoB企業が現在抱えている課題はどこにあるのでしょうか。

    4-1.見込み顧客に対するギャップ

    スクリーンショット (149)

    一般的にリードジェネレーションにより獲得できる検討層の比率としては顕在顧客:20%、潜在顧客:80%となります。

    この比率を理解しないままに、マーケティング部門から営業にリード提供を行うと互いに不満が出る結果となります。営業とマーケティングでよくある不満や課題は以下の4つです。

    ・マーケティング部門は確度の高い顧客の創出が役割

    ・商談化にならないリードばかりくる

    ・すべてのリードにアプローチしなくなる

    ・確度の高いリードだけを送客してほしいとリクエストがくる

    4-2.組織構造

    次のような組織・役割分担になっていることが多くあります。

    スクリーンショット (150)

    マーケティング本来の役割は「売れる仕組みづくり」であるはずですが、商談率や契約数といったリード創出の後に見込み顧客がどうなったのかを管理している担当者は少ないのが実状かもしれません。

     

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    5.連携を強化する2つの方法

     

    5-1.インサイドセールス

    部門間でカベができる理由の1つは、互いのKPI指標の中間地点が無いことが挙げられます。先ほど紹介したとおりマーケティング部門ではリード件数を追いかけ、営業部門では契約数を追いかけますが、2つの部門だけでは「商談化」というプロセス数値が抜けている状態です。

    マーケティング・営業の中間で、商談創出を行う部門として近年注目されているのがインサイドセールスです。

    インサイドセールスではマーケティング部門で獲得したリードに対して、電話をかけ見込み客の精査を行い商談確度の高いものを営業に引き渡します。

    また商談感度の低い見込み顧客に対しては、検討確度の引き上げるために顧客育成(リードナーチャリング)を行います。

    5-2.KPI設計

    インサイドセールス部門の設置と合わせて、マーケティング〜営業までが共通のゴールを目指せるKPI設計も重要です。具体的には部門ごとのKPI指標に加えて、営業プロセスで次の部門が重視するKPIをモニタリングすることです。

    スクリーンショット (151)

    マーケティング部門であれば一定の商談化が見込めるよう商談率を担保したリード獲得、インサイドセールスであれば、営業に渡した後の案件化率や受注率の管理などが挙げれます。

     

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    6.まとめ

    以上、「BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違い」について詳しく解説していきました。この記事を少しでも参考にして頂ければ幸いです。

    最後に覚えておきたい要点についてまとめます。

    ・BtoBビジネスで適切なマーケティングを構築するには、「顧客特性」「製品特性」をしっかり理解すること

    ・売り手は、「顧客のニーズから生まれる判断基準」を徹底的に把握しておくこと

    BtoBマーケティングをスムーズに行うためにインサイドセールスKPI設計が重要

    以上を意識して、BtoBマーケティングを適切に行いましょう!

    こういったBtoBのマーケティング施策に関して解決したい問題などございましたらお気軽にお問い合わせください。

     

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役 CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。
    その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。
    広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。