マーケティングコミュニケーションは、自社製品やサービスの認知拡大や購買促進において必要不可欠です。マーケティングコミュニケーション戦略を適切に策定し、実施することで、大きな効果を得ることができます。
この記事では、マーケティングコミュニケーションについてわかりやすく解説します。この記事を読んで、マーケティングコミュニケーションの基本と評価指標を理解しましょう。
1.マーケティングコミュニケーションとは
1-1.マーケティングコミュニケーションとは
マーケティングコミュニケーションとは、顧客との接点を作って行う活動全般のことです。目的は、「見込み客を次のステージに進めること」です。たとえば、Web広告、セミナー、SNSでの告知や実際の接客などは、すべてマーケティングコミュニケーションの一環です。
マーケティングコミュニケーションは、認知から受注まで細かくステージ分けされています。具体的には、
というステージに分かれています。そして、それぞれのチャネルで打っていく施策は変わっていきます。
認知拡大
認知拡大のステージでは、以下の施策などを実行して認知拡大をしていきます。
- ・Web広告
- ・YouTube広告
- ・Twitter広告
- ・トップページ
- ・PR
PRを使って色々なメディアに出たり、場合によってはテレビに出たりして、会社の検索ボリュームを増やすことが重要になります。
他にもオウンドメディアというものがあります。簡単にいうと自社で持っているメディアの総称です。例えばマーケティングSEOと調べた時に、いつもトップに出てくるサイトが同じだとこの会社に相談してみようと思ってもらえます。
そのため、オウンドメディアを作ることは認知拡大に繋がります。
リード獲得
リード獲得のステージでは、Webコンテンツを作成して資料ダウンロードにつなげるというような仕掛けを作っていきます。他にも展示会に参加してリードを増やしていくということがあります。
このようにして獲得したリードを、メルマガやキャンペーンというようなものを用いて育成していきます。
1-2.マーケティングコミュニケーションの具体的な手法・種類
では、具体的なマーケティングコミュニケーションの手法について見ていきましょう。
1.広告・PR
テレビ・雑誌・新聞・Webなどさまざまな媒体を通して企業のサービスやメッセージを伝える手法です。特に、近年はWeb広告が急増しており、より多くの人の目に触れるようになりました。
2.販売促進
クーポンや試食、付録などによって消費者の購入を促すことを目的とした手法です。広告・PRのようにサービスの認知拡大を目的とするのではなく、購買の動機付けの意味合いが強いことが特徴です。
3.ダイレクトマーケティング
特定の顧客に対して、メール・電話・手紙などを用いて直接的にコミュニケーションを取る手法です。すぐに購買に繋がりやすいことが特徴です。インターネットの普及により、様々な業界に広まっています。
4.イベント
消費者と直接的に交流を図るためにイベントを開催する手法です。具体的には、街頭活動や展示会などで、実際に商品を触ったり、リアルな体験ができるのが特徴になります。
5.人的販売
消費者に直接接触して販売活動を行う手法です。対面販売とも呼ばれます。具体的には、実演販売や訪問販売などで、最近では消費者の問題のヒアリングやその解決などを行って、信頼や好感を得る目的で行うことが多くなっていますなっています。
2.マーケティングコミュニケーションの目的
マーケティングコミュニケーションの目的というのは、「見込み客を次のステージに進めること」です。そのために、顧客や消費者との関係をどのように構築し維持していくかが重要になります。
従来の広告やPRだけではなく、自社の製品やサービスに好感を持ってもらい、それがSNSなどでシェアされやすい仕組みを作って更なる効果をあげることも重要です。
3.マーケティングコミュニケーションの評価指標
マーケティング部門は常に今のステージから次のステージに進められているか?という視点が重要です。
評価指標としてKPIがあります。
KPIとは
KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、「重要業績評価指標」のことです。つまり、組織の目標達成に対して、目標の達成度合いを把握し、評価するための指標のことをいいます。KPIを適切に設定することで、組織内で目標と目標に対する進捗を正確に把握することができます。
3-1.具体例
では、マーケティングコミュニケーション戦略のKPIとしてどのようなものがあるか、具体的に見ていきましょう。
CV数(CV:Conversion)
広告運用のKPIとしてCV数があります。コンバージョンとは、「転換」の意味で、マーケティングにおいては「最終的な成果」を指します。「最終的な成果」とは、商品やサービスの購入、資料請求などで、何を達成したいのかで変わってきます。
CPA(Cost Per Action)
他にもCPAというWeb広告の費用対効果を表す指標があります。1件の成果や顧客を獲得するために、どの程度の広告費用がかかったのかを表します。成果は上記のCVと同じく何を達成したいのかで変わってきます。
3-2.評価指標の設定の流れ
評価指標の設定の流れは、
- 1.目標
- 2.因数分解
- 3.KPI
- 4.実行
となります。
上から与えられた最終目標から逆算し、必要なプロセスをできる限り具体的に洗い出すことで細分化を行います。そして、洗い出した目標から指標として有効なプロセスを選び数値化し、最後にこれをどのように実行していくかというところに移ります。
4.マーケティングコミュニケーションの事例

4-1.YouTube:「好きなことで生きていく」
YouTubeは2014年に「好きなことで生きていく」キャンペーンを行いました。
YouTuberの仕事の楽しさや苦労を配信することで、YouTuberという職業が世間で認知されるようになりました。
4-2.ロッテ:「噛むとフニャンフニャン」
「噛むとフニャンフニャン」でお馴染みのロッテの「Fit’s」は、テレビとインターネットとイベントを上手く組み合わせて成功した事例です。「噛むのが面倒」という理由でガム離れしてきている若者に対し、親しみあるダンスCMで認知を広げ、Youtubeや施設でのダンスコンテストで実体験を通したファンの獲得を行いました。
4-3.mineo:「マイネ王」
格安SIM・スマホ事業者のmineoが提供する「マイネ王」では、ユーザーとの「共創」がテーマです。掲示板ではユーザーが何でも質問できるのに加えて、アイデアファームではサービスへの意見やアイデアを投稿できます。実際にユーザーの投稿から実現したサービスもあります。
5.まとめ
以上、「マーケティングコミュニケーションの役割と評価指標」について解説しました。
マーケティングコミュニケーションは、見込み客を次のステージに進める役割を持ち、サービスの認知拡大や購買促進において必要不可欠になります。
マーケティングコミュニケーション戦略を考える上では、適切な評価指標の設定が重要になり、目標⇨因数分解⇨KPI⇨実行の順に行っていきます。ぜひ、マーケティングコミュニケーションを実践する際の参考にしてみてください。
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