「採用をする際には母集団形成をすることが大切」という話を聞いたことがある採用担当者の方も多いのではないでしょうか?
ただ、急に「採用のために母集団形成をする」といっても母集団形成方法がわからないことが多いと思います。
そこで今回の記事では、母集団形成を行うメリットと、母集団形成を行う際の注意点、具体的な母集団形成手法の7手法についてお伝えします!
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1.そもそも母集団形成とは
母集団形成を理解するためには
まずは、母集団形成という単語の中に入っている
「母集団」というのはどういう意味を持った言葉なのかを理解する必要があります。
統計学上での母集団は「調べたいデータ全体」を意味しますが、
採用活動における母集団とは「自社に応募してくれる応募者の全員」のことをいいます。
人材を見極めていく上で残っていく人材は減っていくため、
採用活動における母集団の形成は必要不可欠ですが、
大切なのは「人材をとにかく沢山、集めればいい」というわけではないということです。
母集団をせっかく形成したのはいいものの、ターゲット人材ではなかった人ばかりだった場合は、
結果的に採用できた人材は少なくなってしまいます。
母集団形成には「量」も「質」の両点を重視しましょう。
2.母集団形成を行うメリット3選
母集団形成を行うメリットには
・計画的に採用を行うことができる
・採用予算の適正化を行うことができる
・質の高い候補者を集めることができる
といった3点があります。
2-1.計画的に採用を行うことができる
母集団形成をせずに採用活動を行なった場合、採用目標人数に届かなかったり、
ターゲットではない人を間違えて採用してしまうといったリスクも増えます。
このような採用活動の失敗は、企業の成長や事業にも悪影響を及ぼします。
しかしターゲットと目標人数を明確にして、しっかりと母集団形成を行うことで、
失敗しにくい計画的な採用活動が実現できるのです。
2-2.採用予算の適正化を行うことができる
母集団形成をもとに、具体的な採用手法を考えることによって
採用予算の適正化を行うことができます。
母集団形成を行わない場合は、とりあえずで募集を開始する状態になってしまい
応募数をコントロールすることが難しくなります。
「思っていた以上に応募が集まらなかった」
「予定以上に応募が集まりすぎた」
といった事態に陥ってしまった場合、
当初の計画よりも余分な費用が掛かる可能性が高くなってしまうのです。
母集団形成を行なってから、採用手法を考えることで
「こういう属性の人たちから〜人欲しい」という視点を最初から持つことができ、
採用予算の適正化を図ることができます。
2-3.質の高い候補者を集めることができる
母集団形成を行うということは、自社に合った人材の応募を促すということです。
面接官も短い面接時間内で、
その人の能力や考え方をしっかりと把握することは簡単なことではありません。
しかし母集団形成を行うことで、
応募段階で自社の求める人物像と相違がある社員を事前にスクリーニングすることができます。
実際に母集団形成を行って、採用した人材は自社に合った人材であることが多く、
内定後も活躍してくれる質の高い候補者になりやすいです。
3.母集団形成を行う際の注意点2選
このようなメリットが多い母集団形成ですが、
実際に行う際には
・採用ターゲットに母集団がマッチしていないと意味がない。
・自社における有効手法が現在の流行手法であるとは限らない。
という注意点があります。
3-1.採用ターゲットに母集団がマッチしていないと意味がない。
そもそもですが、採用ターゲットに母集団がマッチしていないと
母集団形成を行う意味がありません。
母集団形成には数と質がともに適正でないと、結果的に採用できる人数が減ってしまいます。
効果的、効率的に採用ターゲットを集めるためにも、
自社で活躍できる人物像を明確に設定してから母集団形成を行うことが必要です。
社内の選考に関わる人とはターゲットの具体的な人物像を話し合い、
内容をすり合わせることを意識しましょう。
3-2.自社における有効手法が現在の流行手法であるとは限らない。
後ほど解説しますが、採用手法には様々な手法があります。
ただ、実際に現在のトレンドのような母集団形成の手法もありますが
決して自社における有効手法が現在の流行手法であるとは限りません。
自社にとってはどの手法がいいのか、またその手法をどう言った目的で利用するかを
しっかりと考えてから選ぶようにしましょう。
4.新卒・中途採用における母集団形成をする際のポイント
ここまでは母集団形成のメリットと注意点についての内容でした。
ここからは具体的な採用手法について解説していきます。
実際に母集団形成を行う際には
新卒採用での母集団形成と中途採用での母集団形成では抑えるべきポイントが異なります。
4-1.新卒採用で母集団形成する際のポイント
新卒採用で母集団形成する際には
「学生のスケジュールを踏まえた計画」と「採用要件の明確化」を意識する必要があります。
新卒採用では学生を対象にしているため、
学校のスケジュールに沿う形で選考を進めることになります。
つまり、学生のスケージュールを考慮した上で、内定出しの時期から求人の応募開始時期までを
逆算して考えていく必要があるのです。
採用要件の明確化では自社に合う人物像を明確化し、
ターゲットの学生に響くメッセージでターゲット学生に届ける必要があります。
学生は就業経験がないために必然的に今まで培ってきたスキルよりも、
意欲や成長性などに重きを置くことになります。
そのため、求める人物像を明確化してしっかりと
ターゲットにメッセージが届くようにすることが重要になるのです。
4-2.中途採用で母集団形成する際のポイント
中途採用の母集団形成では、新卒採用よりも少ない面接回数で決まる場合が多いため、
スケジュールは新卒採用ほどは細かく設定しなくても大丈夫です。
しかし、中途採用に関しては即戦力を求めていることが多いため、
新卒採用よりも、より具体的な人物設定をすることが求められます。
「どのような経験をもっている人がいいのか」
「どのようなスキルを持っている人がいいのか」
といった様々なことを明確にしていきましょう。
5.母集団形成を行うための手法7選
では具体的に母集団形成を行うのにはどのような手法があるのでしょうか?
今回は
・求人サイト
・人材紹介
・合同説明会
・ダイレクトリクルーティング
・自社専用ホームページ
・リファラル採用
・SNS
の7つを用いる手法について解説していきます。
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5-1.求人サイト
求人サイトを用いて母集団形成を行う方法です。
自社の魅力や仕事内容を求人サイトに載せることで、ターゲットの応募喚起を図ることができます。
5-1-1.メリット
求人媒体では目的にあった料金プランが細かく設定されていることが多く、
目的に応じて使い分けることができます。
そして、求人媒体によって様々な種類があり、
「ベンチャー企業特化」「業界特化」「業種特化」「ある特定の年齢特化」といった
多岐にわたる媒体の中から自社に合うものを選ぶことができます。
5-1-2.デメリット
求人サイトでは募集内容のレイアウトがあらかじめ決まっているものが多く、
自分の会社ならではの色を出すことが難しくなりがちです。
媒体によっても変わりますが、求人媒体で掲載する場合は料金が高くなりがちです。
費用に見合った効果がしっかりと出そうな媒体を選ぶようにしましょう。
5-2.人材紹介
人材紹介を用いて母集団形成を行う方法です。
求職者を人材紹介会社から直接、紹介してもらいます。
基本的には採用確後に人材紹介会社に費用を払うのが特徴です。
5-2-1.メリット
人材紹介会社が間に入ることで候補者の「質」を先に担保することができます。
細かくターゲットの要件を伝えることで、その採用用件に当てはまらない人材を
事前にスクリーニングしてもらうことで、
候補者として時間をかけて面接したはいいものの
採用にいたらなかったといったことを減らすことができるのです。
5-2-2.デメリット
こちらも求人サイトと同様に扱う媒体によっても変わりますが、
人材紹介で人材を採用する場合は求人サイト以上に料金が高くなりがちです。
費用に見合った効果がしっかりと出そうな会社を選ぶようにしましょう。
5-3.合同説明会
合同説明会を用いて母集団形成を行う方法です。
広い会場内に各企業がブースを設置し、
合同説明会の来場者の学生に直接アプローチすることができます。
5-3-1.メリット
求職者に対して直接自社をアピールすることができるので、
ターゲットが自社に対して持って欲しいイメージを求職者の反応を見ながら
コントロールすることができます。
これにより、ターゲットに対してより詳細に会社のイメージを沸かせることができるのです。
5-3-2.デメリット
合同説明会は名だたる大手企業が連なっていることもあり、
会社の規模が小さいと求職者が集まらないことがあります。
大手企業に負けない、一眼で自社の魅力が伝わる、目を引くブース設計をすることが大切です。
5-4.ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングを用いて母集団形成を行う方法です。
企業自らが求職者が登録している媒体内からターゲットを探し出し、直接アプローチできます。
従来の会社側が受け身な手法ではなく、積極的な手法と言えるでしょう。
5-4-1.メリット
ターゲットを自ら探し出すことでミスマッチを防ぎやすく、
そのターゲットに対して直接、自社の魅力を伝えることができます。
また、求職中ではない潜在層にもアプローチすることもできます。
5-4-2.デメリット
候補者の母集団形成、採用をするまでに時間や工数が多くかかるため、
採用担当者の負担が大きくなります。
そのため質重視の少人数の採用における母集団形成には向いていますが、
大人数の採用における母集団形成にはあまり向いていない手法です。
5-5.自社専用採用ホームページ
自社専用採用ホームページを用いて母集団形成を行う方法です。
自社の採用ホームページを作成した上でそこで求人を出し、母集団形成を行います。
5-5-1.メリット
求人募集サイトとは違い、レイアウト掲載分量に制限が無いため、
よりターゲットに合わせたページを作成することができます。
また、応募が発生した際にも費用がかからないため、費用を抑えることができます。
5-5-2.デメリット
外部にホームページ作成を委託した場合は費用がかかります。
また、大企業ではない限り採用ホームページを作成しただけでは、応募数はほとんど来ないため、
母集団形成という面ではあまり上手く作用しません。
indeedなどの様々な求人検索サイトと紐づけることで応募獲得を目指しましょう。
5-6.リファラル採用
リファラル採用を用いて母集団形成を行う方法です。
リファラル採用とは、既存社員の紹介経由での採用を指します。
5-6-1.メリット
既存社員の紹介から形成された母集団は定着や活躍へ高い期待をすることができます。
自社を理解している既存社員からの紹介のため、活躍できそうな経験を持っていたり、
社風といった面でもマッチしやすいのです。
5-6-2.デメリット
社員からの紹介のみの母集団は大きくなりづらいため、
大量な採用、計画的な採用が難しいです。
また不採用時に、紹介者と採用候補者の関係が気まずくなることで、
関係が崩壊してしまうことがあり、それを恐れて紹介しない社員がいるかもしれません。
不採用時の両者のフォロー方法は予め考えておきましょう。
5-7.SNS
SNSを用いて母集団形成を行う方法です。
SNS上に自社のアカウントを開設して母集団形成を行います。
また、最近ではYoutubeなどの動画投稿サイトで情報を発信する企業も増えています。
5-7-1.メリット
コストをかけずに、リアルタイムで情報を発信することができます。
また自社のSNSを見てくれる層のため、
ここで形成した母集団は社風のマッチ度を期待することができます、
5-7-2.デメリット
しっかりと運用する場合はフォロワー数を集めるために、投稿内容の施策、実施から数値分析までを行う必要があるため、負担が大きいです。
また、意図しない内容で投稿が解釈されてしまった場合は炎上へ繋がってしまう可能性があります。
慣れてきても気を抜かずに運用することが重要です。
6.まとめ
母集団形成の意義から具体的な方法までを解説してきました。
母集団形成には様々な方法があり、手法を選んだ後も自社ならではのターゲットを意識して運用していかないといけません。
自社にはどのような方法が合っているのか、
その後の運用ではどのようなことに気をつけるべきなのか、
を知りたい、相談したい場合はお気軽にDigHRまでご相談ください。