Update.2023.03.27

新卒・中途採用の選考手法って何がある?・プロセスの設計を理解し、ミスマッチを無くそう!

資料をダウンロードする
まずは無料でご相談

『採用の設計方法がわからない。』
『現在の選考フローで良い人材を採用できるか不安』
とお悩みの方は多いのではないでしょうか?

そんな方にオススメなのが、採用の設計です。

この記事では、採用設計について、選考手法の考え方、人材要件の定義ポイントについて解説していきます。

Contents

    \選考に関する「お問い合わせ」はこちら/

    新規CTA

    1. 1.採用設計とは

    採用設計とは、求める人物像を定義してその定義した事柄を評価項目に入れて、その評価項目を見極めることができる「選考手法」を決定して、「選考プロセス」を組み立てることです。

    求める人物像を定義しても、選考手法を間違えると求めていた人物の採用をすることができなくなる可能性があるので、選考手法や選考フローを考えることはとても重要です。

    1. 2.設計フロー

     



    1. 2-1.評価項目の設定

    まずは、求める人物像を評価項目に入れ、それぞれの「評価項目」の定義をしっかりと明確にして共有しましょう。しっかりと共有できないと、関係者がそれぞれの捉え方をしてしまい、考え方にズレが生じる恐れがあります。

    そして、「評価項目」を『能力』、『志向』、『性格』、『意欲・情緒』などに分類します。分類することで、偏りなどを把握することができます。

    更に、必須の項目なのか、必須ではないが、あれば評価したい項目なのか、優先順位をつけておくと、その後の選考が円滑に進みます。

    以下の表に、評価項目の設定例を記載しましたので、ご参考ください。

    評価項目設定例

    求める人物

    評価点

    定義の詳細

    分類点

    必須/優先





    他人と協力して目標を達成させることができる人物

    言語化

    意見をわかりやすく使える力

    能力

    必須

    聞く力

    意見を丁寧に聴く力

    能力

    優先

    柔軟性

    意見や立場の違いを理解する力

    性格

    優先

    視野の広さ

    周囲の人や物の関係性を理解する力

    能力

    必須

    規律性

    時間やルールを守る人

    性格

    優先

    ストレス耐性

    ストレスの対応する力

    意欲・情緒

    必須

     

    1. 2-2.選考手法の決定

    次に、設定した評価項目をどの選考手法で見極めることができるか検討します。

    様々な選考手法の特徴などを理解し、評価項目に応じて最も適した選考手法と組み合わせます。

    代表的な選考手法の特徴は、以下の通りです。

    選考手法の特徴










    対面選考








    学生の行動や態度を直接感じやすいが、それが原因で評価に誤りが起きやすい


    個人面接

    深掘りして質問しやすいが、質問の内容には十分に注意しましょう


    集団面接

    他の候補者と比較しやすいが、深掘りした質問はできない


    プレゼン

    一定時間内で、説明能力や表現能力を確認することができる


    グループディスカッション

    グループで行動をしたときの立ち回りや他の学生との比較ができる


    ディベート

    論理的思考力を確認することができる。中傷が出ないように配慮が必要

     








    非対面選考






    一度に多くの学生を見極めることが容易だが、本人であるか不明なため、確認が必要


    エントリーシート

    自社で記入項目を自由に選べるので、まとめて選考しやすい


    学力テスト

    業者のテストでは、就職市場の自社のレベル感を把握することができる


    性格検査

    業者ごとにテストの特徴が変わるため、注意する必要がある


    論文審査

    文章力、関心を測れるが、評価者によって評価が変わる可能性がある

    2-3. 選考手法の順番の組み立て

    最後に、選考手法の順番の組み立てをします。

    組み立てにあたっては、各選考ステップにおける関係者のリソースを考慮しながら、選考全体の効率と効果を合わせて検討していきます。

    一般的には、初期選考では多人数を評価し、終盤になるにつれて、個人面接などで個別に深く見極めるケースが多いですが、優秀な学生を見逃さない効果を優先して、初期選考から個人面接などを行うケースもあります。

    企業によって、効果は変わりますので、何を優先させるべきかを明確にして、最適な選考手法を組み立てていきましょう。

    新規CTA

    3.ターゲットを決める

    はじめに、どのような人材を確保したいのかの要件を定義することが大切です。

    決める際には事業計画や経営理念、業種などで決めることが大切です。
    また、数値に表れない定性的要因、数値などに現れる定量的要因などを意識すると、良い定義ができると思います。

    1. 3-1.定性的に要件を設定する

    経営層には・・・
    経営層は長期的な視点で事業展開をしていかなければならないので、現場の視点とは違う要件を聞くことができます。

    現場の社員には・・・
    どのようなスキルや考え方が重要かを確認しましょう。そうして採用設計をすることで、現場に配属された際のミスマッチを大幅に減らすことが可能です。

    1. 3-2.定量的に要件を設定する

    定性的な要素は、面接などで見極めることが困難です。そのため、定量的な要素で判断することも大切です。定量的な要件とは、スキルや考え方、ストレス耐性などの性質を数値化したものです。社員や候補者に適性検査を受検してもらい、そこから指標を作る方法が代表的です。

    3-3.要件をメンバーに共有する

    定性や定量の要件を決定した後は必ず採用メンバーに共有しましょう。共有しないと見極めがうまくいかず、ミスマッチを起こしやすくなるため、ターゲットの範囲から外れた候補者が上がってきて、ターゲットだった候補者が選考に落ちるといった事態が起きやすくなります。

    4. 選考手法の組み立て

     

    1. 4-1.目標から逆算して考える

    人材要件が固まった後は、採用媒体に求人を出し、応募者を選考していきます。この選考過程を設計していくときには、採用目標から逆算して考えていくことが大切です。 

    例えば、4月から1年間で社員を10名採用するとします。内定を出しても5人に1人は辞退すると言われていますので、最低でも12名に内定が出せる状態を目指す必要があります。3月までに採用計画を達成させるためには、2月中には選考を終了させておいて、そのためには何人面接をすれば良いのか…、と組み立てていきます。 

    選考途中の辞退率なども考慮しながら、何人の応募を集めなければならないかが見えてきます。この人数を把握して、改めて人材要件を見直し、募集の手段を変更・追加することも有効です。

    4-2.軸を決めて選考プロセスを考える

    目標数から設計していく定量的な観点に加えて、採用の質を上げるために過程を検討していくことも重要です。 

    選考で重要な要素は、見る事とアピール。選考中は、求職者が自社にマッチするかどうかを判断する場でもあり、自社の魅力を直接対面で伝えられる機会です。例えば、入社後のミスマッチが多いことが課題の企業であれば、選考で「見る」ができていない可能性もあり、人材要件なども見直す必要があります。 

    一方、選考中や内定後に辞退をされることが多いのであれば、アピールの要素が足りないです。新卒採用なら先輩社員との話の機会などを設けてから自社を理解してもらうという活動をしている企業も多いです。

    新卒・中途によって選考過程の手厚さは異なりますが、選考は企業が一方的に誰を採用するのかを決める場ではなく、企業と候補者が相互に理解を深められる場であることを念頭に置いてから採用設計をする事が大前提です。 

    新規CTA

    5.人材要件を定義するときのポイント

    1. 5-1.要件を満たす人を具体化する

    中途採用の場合は、どんな仕事を、どれくらい経験した人なのかを想像してみましょう。業種が多いほど要件を満たす人が多くなります。  

    また、新卒採用の場合は、経験やスキルを軸に人材要件を設定しづらいため、学生の志向性や価値観を重視して設計します。 

    1. 5-2.相場を考える

    対象者が少なくても、自社の選考能力や職種の人気度が高ければ、採用は用意になります。求人情報と市場の相場観を考慮して、要件の妥当性を判断しましょう。 

    参考になるのは、競合の求人件数。求人媒体などで自社の採用と同じ条件でヒットする求人件数を調べてみると、大まかな相場観が掴めます。また、人材サービス会社によっては、条件に当てはまる人材がマーケットや登録会員にどれくらいいるのかを知らせてくれるところもありますので、マーケットの相場を掴む意味で早めに声を掛けておくのも有効です。 

    1. 5-3.応募を喚起できるか判断する

    自社の求人を候補者の目線で見て、魅力があるかどうかを客観的に捉えることがとても大切です。対象者の人数規模が十分でも、魅力がなくて手を挙げてもらえなければ意味がありません。応募を呼びかけるのが困難な場合は、応募してもらえそうな相手に採用要件を見直すのも一つの手段です。 

    6. 選考プロセスを考えるときの注意点

    1. 6-1.選考スピードが採用を左右する

    より良い採用を実現するためにも、さまざまな機会を活かすことは有効です。しかし、選考回数が増えて時間がかかるほど、辞退率が上がっていきます。 

    学生も転職希望者も、複数の企業に並行して応募していることが一般的です。自社が時間をかけて選考をしているうちに、他社で内定が出れば、そちらに行くということは十分に考えられます。また、結果連絡が遅い、連絡をすると言われたのに連絡がないといった対応では、信用を失い求職者の気持ちが離れてしまいます。 

    1. 6-2.部内外で協力者を集め、無理のない選考プロセスを

    不適切な人が面接官を務めていることや人事の実力不足は、選考過程に不具合が生じる原因にもなりえます。例えば、合否の判断が滞っているケース。また、選考に配属現場の担当者が関与していないと、求職者は働くイメージが掴めず、内定辞退のリスクも高まります。 

    選考プロセスも採用担当者だけで完結せず、社内の関係者の協力を得ながら検討しましょう。また、応募の受付や面接調整、選考結果の連絡が滞りがちな場合は、求職者との間に入ってやりとりしてもらえるサービスを活用するのも解決策の一つです。

    特に新卒採用や中途採用では、外部の採用事務サポート会社を活用しているケースもあります。 

    活用できるところはしっかり活用していき、無理のない選考プロセスを設計していきましょう。

    7. まとめ

    いかがでしょうか?

    採用設計は適当に行ってはいけないということがわかったかと思います。
    もし適当に採用設計を組み立ててしまうと、失敗する確率がかなり高くなります。

    採用設計は適切な方法で行わないと、自社にあった人材を不採用にして自社にあっていない人材を採用してしまうといった事態に繋がりかねません。

    そして、選考スピードにも気をつけましょう。選考スピードが遅くなればなるほど、候補者は御社へ入社したいという気持ちが薄れてしまいます。

    さらに、採用チームとの連携もしっかり取っていきましょう。連携が取れていないと、評価基準が人によって変わってしまい、ミスマッチを起こしやすくなります。
    自社にあった採用設計を構築して、少しでもミスマッチを減らしていきましょう。

    また、H&Kでは採用コンサルティングサービスを展開しています。
    無料相談も受け付けておりますので、採用についてお困りの方はお気軽にご連絡ください!
    新規CTA

    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役 CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。
    その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。
    広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。