YouTubeは国内約8000万人、全世界で25億人以上のアクティブユーザーがいる世界最大の動画配信プラットフォームです。若者のテレビ離れが進んでいる現代において、YouTubeを始めとする動画配信サービスの利用者は年々増加しています。コロナ禍も影響したのでしょう。こうした影響から動画コンテンツの重要性が増してきて、YouTubeを利用したマーケティングも活発に行われるようになりました。
本記事ではYouTubeをマーケティングチャネルとして企業が活用する方法や成功ノウハウなどについて解説します。
1.YouTubeマーケティングとは?
YouTubeマーケティングは他のマーケティング施策と比べて比較的新しいマーケティング施策です。動画市場の盛り上がりやユーザー数の急増といった背景もありますが、企業側のマーケティング施策として意識されてこなかったのも要因の1つだと考えられます。動画市場の盛り上がりでとりあえず動画の置き場所としてYouTubeに掲載してWebサイトに埋め込むといった使い方がメインだった頃から、YouTubeそのものをマーケティングプラットフォームとしてWebサイトへの誘導などに戦略的に使われ始めています。
本章ではYouTubeマーケティングの基礎知識として知っておくべき事柄について解説します。
1.1.YouTubeマーケティング注目の背景
YouTubeマーケティングが注目されている背景には、ユーザー数が急増していることがあります。冒頭でも紹介したとおり、YouTubeのアクティブユーザーは国内でも8000万人を超えており、総務省が行った「令和3年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」ではYouTubeの年代別利用率では全年代で88.2%、60代でも68.1%、10代・20代・30代ではいずれも95%を超えて若者から高齢者まで全年代で幅広く利用されています。
※総務省「令和3年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」より独自に作成
1.2.YouTubeマーケティング=ユーチューバー活用?
YouTubeでマーケティングをしようと思うとすぐに思いつくのが「ユーチューバーの活用」です。確かにユーチューバー活用はYoutTubeマーケティングの施策の1つではありますが、全てではありません。
ちなみに、ユーチューバーを活用する目的は2つです。
①バズらせる
②自社公式チャンネルの登録者数を急速に増やす
「バズらせる」のは皆さんもイメージとして持っていると思いますが、とにかくコストが掛かります。一般的にユーチューバーを活用する費用相場は、「ユーチューバーチャンネル登録者数×5円」と言われており、有名ユーチューバーであれば1回の配信で数百万円~数千万円掛かる場合もあります。
予算があればユーチューバー活用も1つの方法ではありますが、1回の配信限定であることや費用対効果を考えると、ユーチューバー頼みになるのは良くないでしょう。きちんとチャンネルを運用し、YoutTube広告との組み合わせをしながら、「ここぞ」という勝負どころでユーチューバーを活用することをお勧めします。
1.3.YouTubeマーケティングの主な種類
では、YoutTubeマーケティングの方法には主にどんな種類があるのでしょうか?YoutTubeマーケティングの主な種類は3つあると言われています。
YoutTubeマーケティング の種類 |
概要 |
狙いたい効果 |
YouTubeチャンネルの運用 |
自社や商品公式チャンネルで動画を配信する |
エンゲージメントの向上によりアップセルやリピートを促進したい |
YouTube広告の運用 |
自社商品動画の広告をTouTube上で配信する |
費用対効果の高いマーケティングを展開したい |
ユーチューバーの活用 |
ユーチューバーの影響力で自社商品をバズらせる |
商品の認知拡大 |
1.4.YouTubeマーケティング支援会社の選び方種類
YoutTubeマーケティングの歴史は比較的新しいので、自社で最初から内製するのは難しいでしょう。そこで、YoutTubeマーケティング支援会社を最初は活用することをお勧めしますが、一概にYoutTubeマーケティング支援会社といっても得手不得手があり、主に3つのタイプに分かれます。
①YoutTubeチャンネルの運用に強い支援会社
YouTubeチャンネルの運用はYouTubeマーケティングにおいて最も基本的な施策です。この運用を疎かにすると他の施策をいくら頑張っても「登録者数」という資産が蓄積されずにYouTubeマーケティングが一過性で終わってしまうリスクもあります。
一般的にはSNS公式アカウントの運用支援をしている会社がYouTubeチャンネル運用もやっている、というケースが一般的です。
②YouTube広告の運用に強い支援会社
YouTube広告は他のSNS広告とは違う特徴があります。YouTubeはあくまで広告配信プラットフォームなので動画広告に特化しているというのが最大の特徴です。
Web広告代理店がこの辺は強いのが一般的な傾向ですが、①の支援会社で広告運用にも強い支援会社はあるので、そういった会社に依頼して、チャンネル運用と広告運用を一気通貫に行うのが良いでしょう。
③動画制作に強い支援会社
YouTubeは、動画配信プラットフォームですから、動画のクオリティが一番大切です。YoutTubeマーケティングのノウハウはないものの動画のクオリティは高い支援会社は多数あります。YoutTubeマーケティングを実践するにあたって最も負荷が掛かるのが動画制作です。専門的な技術が必要ですし、動画クオリティを一定以上に担保するには専門の支援会社に依頼するのをお勧めします。最近は動画クリエイターを派遣するサービスを行っている動画制作会社もあるので、内製を希望するのでしたら、そういった動画制作会社に派遣を依頼することも選択肢の1つでしょう。
2.YouTubeマーケティングの始め方
YouTubeマーケティングを始める方法は、まず公式チャンネルを開設する必要があります。
また、YouTubeは御存知のとおりGoogle社が提供している動画SNSなので、検索ロジックがGoogleのWeb検索と同じです。従って、検索結果として表示されるためのSEO対策も重要な施策となります。
本章では、そういったYoutTubeマーケティングの始め方について解説します。
2.1.YouTube公式チャンネルを開設する
①企業用Googleアカウントを準備しておく
YouTube公式チャンネルを開設するにはGoogleアカウントが必要です。事前にGoogleアカウントを準備しておきましょう。個人用のGoogleアカウントでYouTubeチャンネルを開設してしまうと、その人しか管理できないチャンネルになってしまうので、企業用のYouTube公式チャンネルを開設したいのであれば、企業用のGoogleアカウントを作るように注意してください。
②YoutTube公式チャンネルを開設する
YouTubeチャンネルにはデフォルトアカウントとブランドアカウントの2種類があります。
デフォルトアカウントは1つのGoogleアカウントで1つのチャンネルを開設でき、Googleアカウント名がYouTubeチャンネル名となりますので、デフォルトアカウントは個人向けに使われることが多いです。
一方、ブランドアカウントは1つのGoogleアカウントで200までのYouTubeチャンネルが開設でき、YouTubeチャンネル名も自由に設定できます。従ってブランドアカウントは企業向けのYouTubeチャンネルとして使われることが多いです。
③YouTubeチャンネルのカスタマイズ項目を設定する
YoutTubeチャンネルを開設したら、ユーザーに認知してもらうためにカスタマイズ項目を設定しましょう。
カスタマイズ項目には「基本情報」「ブランディングの設定」「レイアウトの設定」の3つがあります。
・基本情報
YoutTubeチャンネルのホーム画面右上にあります「チャンネルをカスタマイズ」ボタンをクリックします。
上部の「基本情報」をクリックします。
チャンネル名右の「ペンマーク」をクリックしてチャンネル名を編集します。
チャンネル名の下にチャンネルの説明を記載します。ユーザーにこのチャンネルを理解してもらうために、チャンネルの目的や掲載する動画コンテンツの説明を記載すると良いでしょう。
「リンクを追加」から運営しているWebサイトやSNSへ誘導するために「リンクのタイトル」と「URL」を記入します。
最後に連絡先情報を登録してカスタマイズ項目の基本情報は完了です。
・ブランディングの設定
チャンネルのカスタマイズ画面上部の「ブランディング」をクリックします。
「写真」の「アップロード」からYoutTubeチャンネルのアイコン画像となるプロフィール写真をアップロードします。YoutTubeチャンネルのプロフィール写真は98×98px以上で4MG以下の画像が推奨です。ファイル形式はJPGかPNG、BMP、もしくはアニメーションなしのGIFにしましょう。
続いてチャンネルの上部に横長に表示されるバナー画像をアップロードします。アスペクト比が 16:9、2048×1152px以上、6MB以下の画像を用意してください。
最後に、動画の透かしをアップロードします。動画の透かしとは、動画の再生中に画面の右隅に表示される画像のことです。150p×150pxの画像サイズで、1MB以下のPNG/JPEG/GIF(アニメーションなし)/BMPファイルを用いるようにしましょう。
・レイアウトの設定
動画のアップロード後に「レイアウト」タブから「動画スポットライト」「注目セクション」の2項目が設定できます。
動画スポットライトは、チャンネル登録していないユーザー向けのチャンネル紹介動画と、チャンネル登録者向けのおすすめ動画を設定する項目です。
注目セクションの項目では、セクションを用いてチャンネルのホーム画面のレイアウトをカスタマイズできます。人気のアップロード動画やショート動画などを追加して、カスタマイズしてみましょう。
2.2.YouTubeマーケティングで配信する3つの動画の種類
YoutTubeチャンネルで配信する動画には種類が3つあり、頭文字をとって「HHH」(スリーエイチ)と言われています。
HERO動画 |
ブランドを記憶してもらう |
短時間・インパクト重視 |
HUB動画 |
関係性を継続する |
プッシュ型コンテンツ |
HELP動画 |
比較検討や疑問に答え意思決定する |
顕在ニーズに応える |
HERO動画は「ご挨拶」なので、とにかくユーザーに企業やブランドを記憶してもらうことが目的です。とにかくインパクト重視で短時間で楽しめる動画にし、動画視聴後に拡散してもらうことまで視野に入れてバイラル効果を狙いましょう。
HUB動画は、自社やブランドのことを知ってもらった人に、より理解してもらうことを目的に、数回に分けてでも良いので自社やブランドのことを理解してもらうためのコンテンツをプッシュ型で配信する動画です。ある程度の視聴時間を掛けても良いので自社やブランドの説明をしっかりして、概要欄からWebサイトへ誘導することもできます。
HELP動画は、以下の3つの特徴があります。
・商品の使い方について詳しく説明する
・新商品を紹介する職業
・視聴者の疑問に回答していくお役立ちコンテンツ
特定の分野に精通しているインフルエンサーに登場してもらい、リリースした製品やサービスの特徴や使い方などを客観的に嫌味なく視聴者に伝えるのも良いでしょう。
効果的にHELP動画を投稿するには、YouTube上のサジェストワードや検索意図を加味する必要があり、SEOを意識した企画を考えるスキルが求められます。
2.3.YouTubeマーケティングでのSEO対策
いくら良い動画コンテンツを配信しても、まずは見つけて貰わなければ視聴されません。Facebookの場合はタイムラインに表示されますが、YouTubeの場合は「おすすめ動画」に表示されるか、キーワード検索結果で上位表示される動画でなければ視聴回数は増えません。
Web検索同様にGoogleの検索アルゴリズムが適用されているので、検索エンジンに良い動画コンテンツだと判断されておすすめ優先度を高める必要があります。さらにYoutTubeはユーザーの大量の視聴データをもとに、リアルタイムにおすすめ動画の表示ロジックをさせており、一説では200万通りの表示ロジックが日々変化しているとも言われています。
YouTubeで視聴される動画の70%がおすすめ動画から視聴されているとも言われていますので、YouTubeの表示ロジックやSEO対策を意識した動画コンテンツの制作方法などを考慮しましょう。
そのためには、
・検索キーワードの選定(特に検索回数の多いキーワードの選定)
・動画視聴時間の最大化(視聴時間の長い動画=良い動画)
・Youtube Analyticsで視聴時間データを確認
・CTRを最大化するタイトル・サムネイル画像・紹介文を作成
が重要なポイントになります。
2.4.動画を制作しYouTubeで配信する
以上のことを考慮して動画を制作しYouTubeで配信します。特に動画配信プラットフォームとしてYouTubeと比較されるのがFacebookですが、プラットフォームによってユーザーの動画の視聴の仕方が違います。
YouTubeユーザーは「動画を見たい」という明確な目的を持ってYouTubeにアクセスしていますが、Facebookは「空いた時間に友達の近況やメッセージを確認する」という目的でアクセスしているので必ずしも動画を見たいわけではないユーザーが多いのです。
従って「動画を見たい」というユーザーニーズに対して、YouTubeで配信している動画がつまらない、役に立たないと判断されれば直ぐに離脱されます。求められるコンテンツクオリティが高いので、制作する動画コンテンツのクオリティは一番重要です。
2.5.配信結果を分析しPDCAを回す
YouTubeマーケティング用のツールは後ほどご紹介しますが、YouTubeマーケティングにおいてPDCAを回すための分析ツールがいくつかあります。特に「YouTube Studio」はYouTubeが公式に無料で提供している分析ツールです。この分析機能を使えば視聴者の動向や収益状況などチャンネルに関する多くの情報を入手できます。
また、YouTubeマーケティングの分析にあたって一番重要なKPIは視聴時間です。SEO対策でも解説しましたが、「視聴時間が長い動画コンテンツ=良いコンテンツ」という前提で検索エンジンの表示ロジックは組み立てられているので、視聴途中で離脱される動画コンテンツは良くない、と判断されます。
各動画コンテンツの視聴時間を1つ1つ分析し、最後まで視聴されているのか、再生途中のどこで離脱されているのか、離脱の多いタイミングの動画コンテンツの何が悪かったのか、といった分析をして、必要に応じて、その部分のコンテンツを別のコンテンツに改善することも検討しましょう。
3.YouTubeマーケティングのメリット・デメリット
YouTubeマーケティングにはいくつかのメリット・デメリットがあります。YouTubeマーケティングの代表的なメリットは「低コストで簡単に始められる」ことです。逆にYouTubeマーケティングの代表的なデメリットは「動画制作コストが掛かる」ことです。他にもメリット・デメリットがいくつかあります。
本章ではYouTubeマーケティングのメリット・デメリットについて解説します。
3.1.YouTubeマーケティングのメリット
YouTubeマーケティングのメリットには以下のようなメリットがあります。
・動画コンテンツ自体が企業の資産になる
良質な動画コンテンツを配信し続ければ、動画コンテンツそのものが企業にとってマーケティング資産となります。動画コンテンツは販売促進や宣伝だけではなく、HELP動画などは、製品マニュアルやFAQ機能なども果たしてくれるでしょう。
・効果的なターゲティングができる
YouTubeユーザーは国内でも約8000万人いて、各年代の利用率としてはSNSでは最も高いのがYouTubeの特徴です。その多くのユーザーに関して、YouTubeの動画視聴に関する多くのデータがターゲティングに活用できます。Webサイト解析と組み合わせて、より効果的なマーケティング効果が期待できます。
・広告配信は短期間でより多くのユーザーにリーチできる
YouTubeでは不特定多数への広告配信もできますし、ターゲットを絞り込んだコンバージョン目的の広告配信もできます。YouTubeを利用する幅広い層に広告を配信することで、短期間でも多くの人に視聴できるでしょう。
・他コンテンツへの導線になる
動画コンテンツは情報量が多く訴求力も高いので、Webサイトや他の動画コンテンツへの誘導がしやすいコンテンツです。確実に成果へ繋げるには、誘導先のコンテンツでコンバージョンが取れるようなページなども準備しておけば更に効果はあがるでしょう。
・ブランディングにも効果的
動画はテキスト情報や静止画だけでは伝わりにくい情報も伝えられ、かつ、記憶に定着しやすいコンテンツです。そのため、企業や製品・サービスのブランディングにも効果的で、動画を通したブランディングを続けていけば認知度の向上やファン獲得といった効果も期待できます。
3.2.YouTubeマーケティングのデメリット
YouTubeマーケティングのデメリットには以下のようなデメリットがあります。
・動画制作に負荷が掛かる
YouTubeマーケティングには動画が必須です。しかも素人が制作したようなクオリティではなく、プロレベルの動画クオリティが求められます。
そうなると、動画制作費には費用も時間もかかり、新しい動画や改善した動画を配信し続けるには企業にも相応な体制や予算が必要になります。
・炎上リスクがある
YouTubeの動画は拡散力があるため、ファンを多くつくる可能性もありますが、反対意見を持つアンチをつくる可能性もあります。特に注意する必要があるのは、動画の内容が原因で炎上してしまうことです。動画の内容にはコンプライアンスや倫理観を持って細心の注意をして炎上が起きないよう、心掛けましょう。ただし、炎上リスクを恐れて当たり障りのない動画にしてしまうと訴求力が落ちかねません。バランス感覚と視聴者感覚を持って動画を制作しましょう。
4.YouTubeマーケティング成功ノウハウ5選
これまで、YouTubeマーケティングに関する基礎知識からメリット・デメリットまで解説してきました。これらを踏まえて、YouTubeマーケティングで成功するためのノウハウを5つご紹介します。
4.1.YouTubeマーケティングの仕組みや戦略を理解する
まずはYouTubeマーケティングの仕組みや戦略を理解することが重要です。YouTubeユーザーの特性や「おすすめ動画」の表示ロジック、アカウントの開設方法など、YouTube独自の仕様や仕組みを理解した上で、YouTube自体がどんな戦略を持ってサービスを提供しているのかなども理解する必要があります。
YouTubeユーザーは老若男女に幅広いユーザーがいるとはいえ、自社の商品・サービスのターゲットと相性が合うのか、動画で訴求する効果性が期待できるのか、そういったことを判断するためにも、YouTubeマーケティングの仕組みや戦略を理解しましょう。
4.2.質の高い動画を配信する
言わずもがなですが、高いクオリティの動画コンテンツを配信する必要があります。ユーザーが求める情報であることは勿論、動画の構成やクリエイティブがユーザーに受け入れられる必要がありますし、その結果として視聴時間が長ければSEO効果も出てきます。そうなれば「おすすめ動画」に表示されるようになり、より視聴回数が伸びる、という良いスパイラルが生まれます。
動画に限らず「コンテンツはクオリティファースト」です。一概に「高いクオリティの動画コンテンツ」と言っても画一的な定義はありませんが、ユーザーから評価される動画コンテンツを配信しましょう。
4.3.他のコンテンツと連動させる
YouTubeマーケティングでは、YouTube内で何かが完結することはありません。当然、YouTubeで商品が購入できたり、サービスの申し込みができる訳ではありません。基本的にはWebサイトへ誘導しコンバージョンするまでの導線の1つだという認識は持っておきましょう。
従って、動画コンテンツに高いクオリティが求められますが、誘導先のランディングページなどのクオリティも求められます。動画コンテンツは訴求力が高く情報量も多いですから誘導先のコンテンツには相当な期待値を持って遷移していますので、そのランディングページなどが粗末だと離脱する確率は相当高くなります。誘導先のコンテンツも含めてクオリティを一定に保てるように全体最適視点でコンテンツを企画制作しましょう。
4.4.他者を巻き込む
YouTubeマーケティングでは、自社での配信努力だけではなく、他者を巻き込んだ施策も検討してけば効果が更に高まります。他者といっても、インフルエンサーだけではなく、個人でも相当のネットワークを持っている(友達が多い)個人はいます。そういった個人の力も借りて拡散することを心掛けましょう。
また、動画へのコメントを分析して、新しい動画コンテンツに反映させるといったことや、コメントに対する回答をSNSやブログなどで発信することも、他者の力を借りることになります。こうした双方向型のコミュニケーションが生まれることでファンの獲得や育成にもなるでしょう。
また、YouTubeで影響力のあるインフルエンサーの力を借りれば、普段リーチできないYouTubeユーザーにもリーチできるようになります。
4.5.YouTubeマーケティング用ツールを活用する
最後にYouTubeマーケティングでPDCAを効果的に回すには、YouTubeマーケティング用ツールを有効に活用します。ここで、いくつか有効なツールをご紹介します。
①YouTube Studio
YouTubeが公式に提供している無料の分析ツールです。YouTube Studioでは、以下の指標が確認できます。
・ 最新の動画のパフォーマンス
・ 最新3本のコンテンツ
・ 最新のコメント
・ 過去28日の視聴回数等
・ 公開動画リスト
・ ストライク数(違反回数)
②NoxInfluencer:自分と競合の評価を可視化
NoxInfluencerは動画チャンネルの分析やインフルエンサー探しに使えるツールです。動画へのコメントから感情分析をしたり、キャンペーンの効果測定などができます。
有料サービスではありますが、月額・四半期・年間と分かれており、プランも基本版・プロ版・ビジネス版の3プランがあり、プランによって使える機能が異なるので、事前に確認した上で自社にあったプランを選択しましょう。
基本版の月額は、基本版が$99、プロ版が$299、ビジネス版が$499なので、プランによって金額に相当の差があります。
③ahrefs(キーワードボリューム分析)
ahrefs(エイチレフス)はSEO分析ツールで、YouTubeマーケティング用ツールという訳ではないですが、YouTubeでのキーワード分析も可能です。動画と連動したキーワード候補も自動で選定してくれるので企画づくりが効率的にできるようになります。
こちらも有料ツールで費用や使える機能はプランによって4種類あります。月額はライトプランが12,500円、スタンダードプランが25,000円、アドバンスドプランが50,000円、エンタープライズプランが125,000円です。
5.まとめ
いかがだったでしょうか?YouTubeマーケティングは、マーケティング手法の中では比較的新しいマーケティング手法なので、これから始めてみようという方も多かったと思います。
ただYouTubeユーザー数はここ数年で急激に伸びているSNSなので、Webや他のSNSなどではリーチできない層にリーチできるチャンスですし、年代別利用率も全年代通じて高いので、幅広い層へリーチできるのが特徴です。
H&KでもWebコンサルティングの一環でYouTubeマーケティングのご支援をしています。ご興味のある方は是非お問い合わせください。