あなたのサイトに来た人の10人に1人しか最後まで見ていません。
あなたのサイトのCV率(コンバージョンレート)はいくつぐらいでしょうか?一般的にCV率は10%未満であるといわれています。つまり、サイトに訪れたユーザーの約9割はCVに達することなく離脱してしまうのです。
北欧の研究機関によると「オンライン上の情報の約90%が過去2年間に生成されたもの」であると発表しています。
このようにオンライン上での情報スピードが格段に上がってきている中、ユーザーが一つのサイトに対する興味はとても小さく、時間は極端に少なくなってきています。
そこで今回紹介するのは「リターゲティング広告」という手法です。
これから約5分後にあなたができるようになることは、
・リターゲティング広告を完全に理解できる
・成約・購入の見込みがあるユーザーに向け、効率的な施策が打てるようになる
・リピーターを逃さず、成約・購入率を高めることができるようになる
の3点です。
では早速行ってみましょう!
H&Kは世界で最も使われているHubSpotのダイヤモンドパートナー(日本で3社のみ)に昇格しました。
\マーケティングのご相談はこちら/
1.リターゲティング広告とは
リターゲティング広告とは、その名の通りサイトに訪れたユーザーに絞って、ピンポイントにアプローチができる広告手法のことです。自社の商品ページなどに訪れたことのあるユーザーにターゲットできることで、高い成約率を達成します。
また様々な広告媒体がメニューとして提供している機能であり、Yahoo!であれば「サイトリターゲティング」、Googleであれば「リマーケティング」というように名称が変わる場合もあります。
-
2.リターゲティング広告の仕組み
-
「 サイトの訪れたユーザーに絞って、ピンポイントでアプローチをしていく広告手法」と聞くと、その高い費用対効果についつい期待してしまいますよね。
しかし、ここで疑問に感じるのは「どんな仕組みでターゲティングしているのか?」という点ではないでしょうか?
そこでここからは、初めてでも分かりやすくリターゲティング広告の仕組みについてお話ししていきます!
2.1. タグの埋め込みが必須
リターゲティング広告が離脱したユーザーを追跡する際に用いているのが「cookie(クッキー)」という仕組みです。
そして、このcookieを活用するためにはタグの埋め込みが必須です。サイトの特定ページにリターゲティング用のタグを埋め込みます。
ここでリターゲティング用のタグの一例を上げておきます。(google広告のグローバルサイトタグ)
出典:ウェブサイトにリマーケティング タグを設定する – Google 広告 ヘルプ
このようなリターゲティング用のタグが挿入されたページにユーザーが訪れると、ブラウザを経由してcookieが付与されます。
このcookieはブラウザを通じてサイト側のデータを一時的に保存できるという機能を持ち併せています。そして、この保存されたデータをもとにユーザーの追跡を行い、リターゲティングを可能にしているのです。
2.2 リストの作成
リターゲティング広告を配信していく際、最も大切になるモノの一つとして「リスト」が挙げられます。このリストはタグを埋め込んだサイトにユーザーがアクセスすることで作られます。といっても実は、様々な方法でリストの作成が可能です。
例としてGoogle広告で作成できるリターゲティング広告のリストの一例を挙げていきます。
・Webサイトを訪れたユーザー
・Google広告と紐づけているアプリのユーザー
・Google広告と紐づけているYoutubeチャンネルのユーザー
・自社が保持している顧客リスト
かなり多岐にわたる方法でリストの作成が可能です。
リターゲティング広告で重要になってくるリストの作成、意外と幅が広いですよね!
このようにして広告を配信する際のリストは作られているのです。
3. リターゲティング広告のメリット・デメリット
ここまでリターゲティング広告のメリット・デメリットについてお話ししてきました。
ではここからお話しするのは、「実際リターゲティング広告ってどんなメリットとデメリットがあるの?」という点についてです。
リターゲティング広告についてのご相談はこちら
3.1. リターゲティング広告のメリット
リターゲティング広告のメリットとして挙げられるのは以下の二点です。
3.3.1 高いコンバージョン率
リターゲティング広告はすでに一度サイトを訪れたことのある人をターゲットとして広告を配信する手法です。よって、すでに興味がある状態の顧客に対してのアプローチになるため、高いコンバージョン率を達成しやすいです。
3.1.2 見込み客へのアプローチ
サイトに訪れたユーザーの中には、商品やサービスの情報取得が目標の層も少なからず存在します。そういったユーザーは、他社商品と比較したり購買や成約を検討する場合が多いです。
そのように比較・検討段階のユーザーに対し、アプローチできるのがリターゲティング広告の強みでもあります。
3.2 リターゲティング広告のデメリット
高いコンバージョン率と見込み客へのアプローチといった数多くのメリットがリターゲティング広告にはあります。
しかし、その反面、デメリットもあります。
・ユーザーから良い印象を持たれない場合もある
という点です。
ユーザーが一度訪れたサイトから追跡され広告が表示されるため、何度も同じ広告が流れてくる状況が起きます。その際、「しつこい」と感じられてしまう可能性も十分にあります。
こういったことはあなたの会社自体のブランドイメージの低下を生んでしまいます。そういった場面はできるだけ防いでおきたいですよね。
そこで大変重要になってくるのはフリークエンシーです。
リターゲティング広告におけるフリークエンシーという言葉は同じユーザーに広告を見せる回数のことを指します。また同じユーザーに広告を表示させる上限回数をフリークエンシーギャップと呼びます。
このフリークエンシーギャップを設定して置くことで、同じユーザーに何度もしつこく広告を表示させ続けることを防ぎます。ブランドイメージを悪化させないためにうっとうしく感じさせない回数を設定しておくことが大切です。
4.リターゲティング広告の成功例
ここからはEC・通販会社でリターゲティング広告を実際に利用した企業の例を上げ、成功事例を見ていきましょう
とあるアパレル会社は、ECサイトへのアクセス数に対して売り上げが伸びないことが課題として考えられていました。商品詳細ページまで誘導することはできていても、そこから購入に繋がらないユーザーが多数いるため、再度購入を検討する機会を増やすための手段としてリターゲティング広告に着目しました。
そこで2つの工夫の工夫によって購入率改善に取り組みました。
その方法の1つ目が、商品カテゴリ毎にリターゲティングリストを作成し、また商品カテゴリに関連するバナーを作成して配信するというものです。
アクセサリーのページに飛んだ人には、人気アクセサリーのバナーを表示したり、アウター商品のページに飛んだ人は、人気のアウターのバナーを表示させるといったものです。
結果的に、それぞれのカテゴリで再訪ユーザーが増加し、購入につながっています。
2つ目はリターゲティングバナーに期間限定キャンペーンの訴求を掲載し、購入意欲を高めるといった手法です。
そもそも一度興味を持っているユーザーです。キャンペーンを打ち出すことで再訪率が上がるといった狙いがあります。
結果として再訪ユーザーからの購入が多く、施策は成功しています。
5. リターゲティング広告の費用
リターゲティング広告の配信にかかる費用は、ターゲットの設定、想定するインプレッションやクリック数によって費用が異なります。
ここでは、どういったポイントで配信費用がかかるのかについて紹介していきます。
リターゲティング広告の配信でよくある課金方式は以下の二つです。
・クリック課金
・インプレッション課金
早速説明していきます。
5.1. 課金方式:クリック課金
クリック課金は、広告がクリックされると料金が発生するシステムです。広告が表示されただけでは課金されません。
広告に興味がないユーザーはクリックしないため、表示されるだけで課金されるインプレッション課金よりも高い費用対効果が期待できます。
5.2. 課金方式:インプレッション課金
インプレッション課金は、広告の表示回数によって料金が発生するシステムです。この方式では、クリックされたかどうかに関係なく課金されます。
広告を見たユーザーが商品やサービスを購入したかどうかに関係なく課金されるため、広告費用のコントロールがしやすいものの、費用対効果が悪くなる可能性があります。
5.3. 一日あたりの広告費用は上限を設定可能
リターゲティング広告は、1日あたりの広告費用の上限を設定することができます。これにより、予算を必要以上に消化してしまう恐れはありません。
予算の範囲内で運用できるため、最初は少額から運用を始めて、配信効果を確認しながら1日あたりにかける費用を徐々に増やしましょう。
6. リターゲティング広告の種類
リターゲティング広告の代表的なフォーマットについて紹介します。基本的には以下の3種類となります。
・Webサイト向けのバナー広告
・動画サイト向けの動画広告
・リスティング広告
6.1. webサイト向けのバナー広告
バナー広告は、Webサイトやアプリの広告枠に表示される広告を指します。画像だけでなく、動画を表示することもできます。動画広告はテキストや画像を使った広告に比べて情報量を多く盛り込め、ユーザーの印象に残りやすいという特長を持ちます。
6.2. 動画サイト向けの動画広告
YouTubeなどの動画サイト向けの広告を指します。広告主のWebサイトを一度でも訪問したことがあるユーザーに対して再生される動画広告です。ユーザーの視聴実績に基づき、パーソナライズして動画広告を配信できるのも大きな特長です。
6.3. リスティング広告
リスティング広告は、検索結果に表示されるテキストタイプの広告を指します。表現方法がテキストのため、目にしたユーザーに「自分が抱えている課題が解決できそう」と考えてもらえるようなライティングスキルが求められます
7. リターゲティング広告のポイント
リターゲティング広告の配信効果を上げていくには、収集したクッキーを商品やサービスに対するユーザーの温度感を理解し、それぞれに適した広告を配信することが重要です。
7.1. ユーザーの離脱ポイントに応じて広告を配信
商品やサービスに対する温度感は、ユーザーがWebサイトのどのポイントで離脱したのかどうかで判断ができます。
Webサイトのトップページで離脱するユーザーは、商品に対する温度感はあまり高くないと考えます。しかし、買い物カゴに入れたけど結局離脱してしまったユーザーは商品に対する温度感が高いと考えられます。
リターゲティング広告を配信する際は、ユーザーの離脱したポイントやその際の心理を考えた上で広告を作成し、配信することが大切です。
7.2. リターゲティング広告の配信時期にも注意
あなたのWebサイトを訪れ、商品の詳細を確認したが、その後離脱してしまったユーザーの層の中には他社と比較・検討を目的とした人も少なくはありません。
そういったユーザーに対しての広告配信はタイミングが重要です。
離脱した直後から広告が配信され出したら「煩わしい」と思われるかもしれません。しかし、離脱してから数日後、他社との比較・検討が済んだ状態で購入を検討するタイミングであれば、リマインドとして抜群に機能するでしょう。
一概に正しいとは言えませんが、自社で立てた仮説に基づいて適切な配信時期を模索していくことが大切です。
配信効果の分析に使う指標の共通化
リターゲティング広告の分析に使用する指標は、共通化させましょう。
単語が同じであっても測定方法が異なるケースがあります。例えば
・コンバージョンした総数
・コンバージョンしたユーザー数
でコンバージョン数に違いが出ることがあります。
一人のユーザーが商品を合計2回購入した際に、「総数」をカウントすると2コンバージョン、「ユーザー数」をカウントする場合は1コンバージョンとなります。
こういった誤差をなくしていくためにも、広告の効果測定の際の指標は共通化しておきましょう。
まとめ
リターゲティング広告はリピーターにターゲットを絞った、コストパフォーマンスの高い広告形態です。
あなたのサイトの現在のCV率はいくつですか?おそらく10%未満でしょう。
そのCVに達しないで離脱している90%のユーザーの中には、あとひと押しすればCVにつながるユーザーがたくさん存在しているかもしれません。
そういったユーザーにアプローチするためにも、ぜひともH&Kにご相談くださいませんか?
\マーケティングのご相談はこちら/