Update.2022.09.26

価格設定方法について原価志向・需要志向・競争志向の視点から解説!

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価格設定をするにあたり、重要視しなければいけないことは、企業の利益が一番得られる価格を設定することです。そのためにはたくさんある手法の中から企業にあった手法を選択する必要があります。

そこで今回は、「価格戦略の手法」について、「原価志向」と「需要志向」と「競争志向」の3つに分けて解説します。これら3つの手法を理解することで、自分たちの企業にあった価格を設定することができ、企業の利益の最大化につながります。

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    このブログのライティング者

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役
    株式会社H&K 代表取締役CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。
    @KOK1ANDO Youtube

     

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    1. 原価志向の価格設定

     

    まずは価格設定手法の1つ目「原価志向の価格設定」について説明します。「原価志向の価格設定」は、3つに分けられます。

    • ・コストプライス価格設定
    • ・マークアップ価格設定
    • ・ターゲット価格設定

    この3つは共通して、適切な利益を得て、かつ製造コストを増大させるリスクを最小化することを重視しています。原価をもとに価格設定をするので、比較的簡単にできますが、顧客が払ってもいいと考える価格よりも低い価格設定になってしまうというデメリットもあります。

     

     

    1-1. コストプライス価格設定

    まずは1つ目の「コストプライス価格設定」についてです。「コストプライス価格設定」とは「実際にかかったコストに、利益を上乗せして計算する方法」です。主に売買契約は決まっているが、事前にコストがはっきりしていない場合や、建設業界・システム業界などで行われています。

    「コストプライス価格設定」の売り手側の問題は、売り手側にコストダウンの意識が働かないことです。また買い手側の問題は、交渉の際に支払額の上限を決めるなどして、ある程度歯止めを作っておく必要があるということです。なぜなら、特に売り手が強い交渉力がある場合、コスト要素についてかかった分に余計に負担することを事前に決めていることがあるからです。

    1-2. マークアップ価格設定

    次に2つ目の「マークアップ価格設定」について説明します。「マークアップ価格設定」とは「仕入れたときの原価に一定の上乗せをして計算する方法」のことで、主に流通業で用いられています。

    このマークアップの度合いは扱う製品によって異なります。例えば、食品などは製品一つの利益が低く、より多く売ることで利益を最大化するため利幅が薄いです。それに対して、宝石などの高級品は50%以上の利幅を設定している場合が多いです。

    1-3. ターゲット価格設定

    最後に3つ目の「ターゲット価格設定」についてお話していきたいと思います。「ターゲット価格設定」とは「想定される事業規模をもと一定の利益が確保できるようにする方法」のことで、主に化学品や自動車など製造設備や稼働率が問題とされる業界で採用されています。

     

     

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    1. 2. 需要志向の価格設定

    2-1. 知覚価値価格設定

    次に価格設定手法の2つ目「需要志向の価格設定」について説明します。「需要志向の価格設定」には2つあります。

    • ・知覚価値価格設定
    • ・需要価格設定

    この2つは共通して、顧客が認識する価値に焦点をあわせることを重視する価格設定です。この方法で価格設定を行うと、カスタマーバリューが価格の上限を決めるため、企業にとって最も利益が上がります。

    カスタマーバリューについて詳しくはこちらの記事から

     

    まずは1つ目の「知覚価値価格設定」についてです。「知覚価値価格設定」とは、「マーケティングリサーチなどにより売れる価格帯を発見し、原価がその価格帯よりも高い場合は、コストの削減や製品仕様を見直し、最終的に売れる価格帯に原価を近づける方法」のことです。製品の差別化ができて、激しい競争環境でない場合は、売れる価格帯を発見し、顧客に適切な価格であると認識させることが重要になります。



    2-2. 需要価格設定

    次に2つ目の「需要価格設定」について説明します。「需要価格設定」とは「市場セグメントごとに価格を変化させる方法」のことで、「顧客層」「時間帯」「場所」などによって異なった価格になります。

     

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    3. 競争志向の価格設定

     

    3-1. 入札の価格設定

    最後に価格設定手法の3つ目「競争志向の価格設定」について説明します。「競争志向の価格設定」には「入札価格」と「実勢価格」があります。この2つは競合製品の価格を踏まえた価格設定を重視する価格設定です。しかしこの方法は、価値競争に陥りやすくなるという問題があります。

    それでは「競争志向の価格設定」の1つ目「入札の価格設定」について説明します。入札価格のような価格設定は、価格が売り手と買い手との交渉で決まらない場合や市場メカニズムによって決まらない場合に採用されます。

    3-2. 実勢の価格設定

    次に2つ目の「実勢の価格設定」についてです。実勢価格とは「競合の価格を十分に考慮した上で価格水準を決定する方法」のことで、主にプライスリーダーが不在の場合や、小規模企業の業界の場合に採用されます。

     

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    1. 4. まとめ

    以上、「価格戦略の手法」について、「原価志向」と「需要志向」と「競争志向」の3つに分けて解説しました。この記事が少しでも参考になっていただければ幸いです。

    最後に覚えておきたい要点についてまとめます。

     

    ・原価志向の価格設定は、「適切な利益を得て、かつ製造コストを増大させるリスクを最小化することを重視」する価格設定です。

    ・需要志向の価格設定は、「顧客が認識する価値に焦点をあわせることを重視」する価格設定です。

    ・競争志向の価格設定は、「競合製品の価格をふまえた価格設定を重視」する価格設定です。

     

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役 CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。
    その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。
    広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。