Update.2024.01.12

メールを一斉送信する!その方法や注意点・マナーを徹底解説

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はじめに

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マーケティングコミュニケーション手段で最もポピュラーなコミュニケーション手段である「メール」。BtoB・BtoCに関わらずメールマーケティングは多くの企業で採用されている施策です。その中でも特に実施されている施策が「メール一斉送信」です。

本記事では、その「メール一斉送信」について、その方法や注意点、マナーなどを徹底解説します。

 

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Contents

     

     

    1.メールを一斉送信する5つのシーン

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    メールを一斉送信するシーンは企業や組織によって様々ですが、本章では一般的に良く一斉送信されるシーンを5つピックアップして解説します。

    1.1.ビジネスの広報活動

    ビジネスの広報活動において、メールは重要なコミュニケーションツールとして利用されます。広報活動の目的は、企業やブランドの知名度向上やポジティブなイメージ形成、新製品やサービスのリリース、重要なお知らせの伝達などです。以下は、ビジネスの広報活動においてメールを効果的に活用する方法の一部です。

    【プレスリリースの配信】

    新製品やサービスのリリース、重要なイベントの告知、企業の重要なアップデートなどの情報をメディアや関係者に対してプレスリリースとしてメールで配信します。プレスリリースはフォーマルな書式で記載し、内容をわかりやすく、事実に基づいて伝えることが大切です。

    【メールマガジン】

    定期的なメールマガジンを配信することで、顧客やパートナーとのコミュニケーションを強化し、新着情報やトピックスを提供します。メールマガジンは情報提供のみならず、興味を引くコンテンツや特典、クーポンなどを含めることで読者の関心を高めることができます。

    【メディア向けの情報提供】

    ジャーナリストやメディア関係者向けに、企業のトピックスや専門知識を提供するメールを送信します。メディア向けの情報提供は、企業のエキスパートとしての地位を確立し、メディア露出を増やすのに役立ちます。

    【ブログや記事の共有】

    企業のウェブサイトやブログに掲載した記事やコンテンツをメールで共有することで、読者をウェブサイトに誘導し、情報を発信することができます。

    【イベントの招待状】

    セミナーやイベントへの招待状をメールで送信し、参加者を募集します。イベント情報の明確な記載と、参加のメリットを伝えることが重要です。

    【クライアントへの感謝】

    重要な取引が成立したり、クライアントからの支援を受けた場合には、感謝の意を込めたメールを送信することで、良好なビジネス関係を築くことができます。

    【重要なお知らせの伝達】

    製品の変更、サービスの中止、プライバシーポリシーの更新など、顧客にとって重要なお知らせをメールで伝えます。

     

    これらの方法を使って、ビジネスの広報活動を効果的に実施し、ターゲットとする対象者との関係を築くことができます。ただし、受信者のプライバシーと個人情報保護に十分に留意し、スパムと見なされることを避けるよう心掛けましょう。

    1.2.イベントの招待状

    メールを使ったイベントの招待状は、イベントに参加してほしい対象者に対して魅力的な内容で伝える必要があります。以下は、メールを使ったイベントの招待状の一般的な構成やポイントです。

    【魅力的な件名】

    メールの件名は、受信者の注意を引き、興味を持ってもらうために重要です。具体的で魅力的な内容を記述しましょう。

    【きめ細かな挨拶】

    メールの冒頭で丁寧な挨拶を記載し、受信者に親しみを持ってもらうことが大切です。

    【イベントの詳細】

    イベントの日時、場所、内容、スケジュールなど、参加に必要な詳細情報を明確に記載します。参加者が分かりやすく把握できるよう、情報を整理しましょう。

    【イベントの特典やハイライト】

    イベントに参加するメリットを強調し、特典やハイライトを記載することで、受信者の興味を引きます。

    【参加方法や登録手順】

    イベントへの参加方法や登録手順を明確に示し、参加者がスムーズに登録できるようにサポートします。

    【問い合わせ先の記載】

    イベントに関する疑問や問い合わせがある場合に備えて、問い合わせ先の連絡先を記載します。

    【メールフッター】

    法的な要件や個人情報保護に関する注意事項、配信停止オプション(unsubscribeリンク)をメールフッターに含めることが重要です。

    【RSVP(参加の返答)の依頼】

    参加の可否を返答してもらうために、RSVPの方法を明確に示します。

    【デザインとレイアウト】

    見やすく魅力的なデザインやレイアウトを採用し、イベントの雰囲気に合ったイメージを伝えることが大切です。

    【フォローアップ】

    イベントに参加してくれた方には、イベント後に感謝のメールやフォローアップの連絡を行うことで、関係を維持しましょう。

     

    イベントの招待状は、受信者が開封して興味を持つような内容を工夫する必要があります。クリアで魅力的な内容を提供することで、イベントへの参加者を増やし、成功させることができるでしょう。

    1.3.教育機関や自治体からの連絡

    教育機関や自治体がメールを利用して連絡を行う場合、重要な情報を効果的に伝える必要があります。以下は、メールを使った教育機関や自治体の連絡におけるポイントです。

    【挨拶と対象者の名前】

    メールの冒頭で丁寧な挨拶を行い、受信者の名前を使用して個別性を持たせることで親近感を醸成します。

    【目的を明確に伝える】

    連絡の目的を一目で理解できるよう、メールの冒頭で簡潔に説明します。例えば、「重要なお知らせ」、「イベント参加のご案内」などです。

    【重要な情報を前面に】

    メールの本文で、重要な情報を明確に伝えるよう心掛けましょう。情報を整理して、煩雑にならないようにします。

    【日時と場所の明示】

    イベントや会議の場合は、日時や場所、オンライン開催の場合はリンクなどを明示し、参加者がスムーズに参加できるようにします。

    【サポート情報】

    受信者が疑問や問い合わせがある場合に備えて、連絡先や問い合わせ方法を記載します。

    【メールフッター】

    法的な要件や個人情報保護に関する注意事項、配信停止オプション(unsubscribeリンク)をメールフッターに含めることが重要です。

    【フォーマットとデザイン】

    わかりやすいフォーマットと、読みやすいデザインを採用し、受信者にとって視覚的に魅力的なメールを作成します。

     

    これらのポイントを考慮しながら、教育機関や自治体の連絡において、受信者との円滑なコミュニケーションを確立しましょう。また、メールの配信リストを適切に管理することで、情報の誤送信や無駄なメールの送信を防ぐことが大切です。

    1.4.会員制サービス

    会員制サービスでは、メールを利用して会員に対して情報提供や特典提供、重要なお知らせの送信などを行います。以下は、会員制サービスにおけるメールの利用方法についてのポイントです。

    【ウェルカムメール】

    新規会員が登録した際には、ウェルカムメールを送信して歓迎しましょう。サービスの概要や特典、会員のメリットなどを説明し、会員への参加感を高めることが重要です。

    【ニュースレター】

    定期的なメールニュースレターを会員に送信し、最新情報や特典、キャンペーン情報を提供します。情報の有用性や読み応えを高めることで、会員の興味を持続させる努力が必要です。

    【特典や割引の提供】

    会員に対して特典や割引を提供する際には、メールを利用して通知します。期間限定の特別キャンペーンや会員限定のサービスを提供することで、会員のロイヤルティを高めることができます。

    【アクティビティの通知】

    会員がアクションを起こした場合に、それに対してメール通知を行います。例えば、ポイントの獲得、特定のコンテンツの閲覧、購入などです。

    【イベントの案内】

    会員向けのイベントやセミナーの案内をメールで行います。イベントへの参加案内や申し込み方法を明確に伝えましょう。

    【フィードバックの収集】

    会員の満足度や意見を尋ねるアンケートメールを送信し、サービス向上に役立つフィードバックを収集します。

    【メンバーシップの更新通知】

    有料会員制のサービスの場合、会員の更新通知や更新案内をメールで送信し、継続的な参加を促します。

    【パスワードリセットなどの重要な通知】

    会員のセキュリティを守るために、パスワードリセットなどの重要な通知をメールで送信することが重要です。

     

    会員制サービスのメールは、会員にとって有益な情報を提供し、会員との関係を構築するための重要な手段です。しかし、メールの送信頻度や内容には注意が必要であり、スパムとして見なされないように適切な配慮が必要です。

    1.5.メールマガジン

    メールマガジンの送信内容は、定期的に配信される情報提供のメールであり、読者に対して有益で興味深いコンテンツを提供することが重要です。以下は、メールマガジンの送信内容の一般的な例です。

    【最新ニュースやトピックス】

    業界の最新情報やトレンド、企業のアップデートなどを提供します。

    【ブログ記事やコンテンツ紹介】

    会社のブログ記事やウェブサイト上のコンテンツを紹介し、読者をウェブサイトに誘導します。

    【専門知識やハウツー記事】

    読者の関心やニーズに合わせて、専門知識やハウツー記事を提供し、役立つ情報を提供します。

    【イベント情報】

    会社のイベントやセミナー、ウェビナーなどの情報を提供し、参加を促します。

    【特典やプロモーション情報】

    読者に対して特典や割引などのプロモーション情報を提供し、購買意欲を刺激します。

    【顧客の声や成功事例】

    顧客の声や成功事例を共有し、信頼性を高めます。

    【限定コンテンツ】

    メールマガジンの読者に限定したコンテンツや特別な情報を提供し、読者の特別感を高めます。

    【インタビューやゲスト記事】

    業界の専門家や有名人とのインタビューやゲスト記事を掲載し、読者に新しい視点を提供します。

    【アンケートやフィードバックの依頼】

    読者の意見やフィードバックを収集するために、アンケートやフィードバックの依頼を行います。

    【その他のイベントや予定】

    会社の休業日や営業時間変更、重要な予定などを通知します。

     

    これらの内容をバランスよく組み合わせ、読者にとって興味深く有益な情報を提供することで、メールマガジンの読者を増やし、継続的な関心を維持できるでしょう。また、読者がメールマガジンを解除することなく楽しみに待っているような内容を提供することが、成功したメールマガジンのポイントです。

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    2.メールを一斉送信する4つの方法

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    メールを一斉送信する方法は「Excel」「BCC(メーラー)」「メール配信システム」「マーケティングオートメーション」の4つです。それぞれの特徴とメリット・デメリットについて解説します。

    2.1.Excel

    メール送信リストをExcelで管理している方も多いと思います。Excelそのものからメールを一斉送信することはできませんが、メーラーとの組み合わせで簡単に複数の方へ一斉にメールを送ることができます。

    その方法は2つあり、メールアドレスをコピー&ペーストして簡単にToにメールアドレスを設定する方法とVBAプログラムを使ってシステム的にメールの送信先を差し込む方法があります。

    ■メールアドレスをコピー&ペースト

    ①メールアドレスが記載されている行をコピー&ペーストします。

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    ②「行/列を入れ替え」して貼り付けます。

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    ③「CSV(コンマ区切り」形式で保存しメモ帳で開きメーラーの「TO(宛先」に貼り付ける

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    これで複数人のメールアドレスを簡単にメーラーにセットできます。

    ただし、100人程度を超える場合はこの方法はお勧めしません。

     

    ■VBAプログラムを使う

    いくつかVBAプログラムが存在し、専門ページからダウンロードできるので、そちらをインストールしてメーラーにいくつか設定すれば自動的にセットされる方法があります。

    具体的な方法は説明が長くなるので、ここでは割愛します。

    2.2.BCC(メーラー)

    上記のやり方で貼り付け先をBCCにすると送信相手には別の人のアドレスは見れないので、セキュリティの観点からBCCに貼り付けることをおすすめします。

    その場合、TOは多くは自分のメールアドレスや自部署のメーリングリストを使うことが多いです。

    ただし、100人程度を超える場合はこの方法はお勧めしません。

    2.3.メール配信システム

    100人以上にメールを一斉送信したい場合は、メール配信システムを導入することをお勧めします。

    理由はスパムフィルタ対策です。

    メールは受信者のインターネットプロバイダーやメーラーの方で「IPレピュテーション(信頼性)」を判定し、信頼できないIPアドレスから送られたメールを「迷惑メールフォルダ」に分類したり、場合によっては受信拒否をしたりします。皆さんも経験があるのではないですか?

    では、何をもってIPレピュテーションを判定しているかというと、簡単に言うと「ブラックリスト管理をしている団体が保有するブラックリストに入ってないか」「1つのIPから大量にメールが送られてないか」「不通で返信されている件数が多くないか」といった点を重視して判定しています。(勿論、他にも判定項目は多数あります)

    メール配信システムは費用感にもよりますが、有料で月額数千円以上のメール配信システムであれば金額により差はありますが、上記の対策がされているメール配信システムが多いです。配信リストをセキュアな環境で管理できますし、配信リストが100件を超えているのであれば件数に応じて妥当な金額のメール配信システムを選択することをお勧めします。

    メール配信システムの費用は配信リスト件数に応じてプラン設定しているケースと月間の配信件数で従量課金制にしているケースが主な費用体系になっています。

    2.4.マーケティングオートメーション

    マーケティングオートメーションは、マーケティングプロセスの一部または全体を自動化するツールです。これにより、企業やマーケターは、顧客との関係を強化し、効率的なマーケティングキャンペーンを実行し、売上を増やすことが可能となります。

    マーケティングオートメーションの主な機能や機能には以下が含まれます。

    【メールマーケティング】

    ユーザーが特定のアクションを実行したり、特定の条件を満たした場合に、自動的にメールを送信する機能です。例えば、新規顧客にウェルカムメールを送信する、特定の製品を購入した顧客に関連製品を提案するなどがあります。

    【リードナーチャリング】

    リード(潜在顧客)を自動的に追跡し、適切なタイミングで適切な情報を提供することで、リードの興味を引き続け、購買に導くプロセスです。

    【ソーシャルメディアマーケティング】

    ソーシャルメディアプラットフォームでの活動を自動化し、スケジュールされた投稿を行ったり、特定のキーワードに基づいてユーザーとの対話を追跡したりすることが含まれます。

    【ウェブサイトトラッキングとパーソナライゼーション】

    ウェブサイト上の訪問者の行動をトラッキングし、その情報をもとに個別にパーソナライズされたコンテンツやオファーを提供することで、顧客体験を向上させることができます。

    【レポートと分析】

    マーケティングキャンペーンの成果やROI(投資収益率)を追跡し、効果的な戦略の特定に役立つデータを提供します。

     

    マーケティングオートメーションは、効率的なプロセスを確立し、顧客との関係を改善し、リードのコンバージョン率を向上させるための強力なツールです。しかし、成功するためには正しく設計し、適切に実装・運用することが重要です。

    3.メールを一斉送信するメリット・デメリット

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    ここまで、メールを一斉送信するシーンや一斉送信方法について解説してきました。

    ここでは、メール一斉送信のメリットとデメリットについて解説します。

    3.1.メール一斉送信のメリット

    メールの一斉送信は、多くの場面で利点があります。以下に、一斉送信の主なメリットを挙げてみます。

    【時間と手間の節約】

    メールの一斉送信は、大量の受信者に同じ内容のメッセージを短時間で送信できるため、時間と手間を節約できます。これは特に、個々の受信者にメールを一つずつ送るよりも効率的です。

    【コスト削減】

    一斉送信は、印刷や郵送などの物理的なコストを削減できるため、経済的な面でもメリットがあります。

    【一貫性の確保】

    同じ内容のメッセージを送信することにより、情報の一貫性が保たれます。個々にメールを作成する場合、内容が異なってしまう可能性があるため、一斉送信は情報の一貫性を保つのに役立ちます。

    【タイムリーなコミュニケーション】

    一斉送信を利用することで、大勢の人に迅速に情報を伝えることができます。特に重要なお知らせやイベントの招待など、短期間で多くの人にリーチしたい場合に有効です。

    【マーケティング効果の向上】

    メール一斉送信は、顧客やクライアントに新製品やサービス、特典、セールなどの情報を効果的に伝える手段としても利用されます。適切なターゲットに向けて送信されたメールは、売り上げの向上やブランド認知の向上につながる可能性があります。

    【データの収集と分析】

    一斉送信の際に、開封率やクリック率などのデータを収集し、分析することで、メールキャンペーンの効果を評価できます。これにより、今後のメールマーケティング戦略の改善に役立てることができます。

     

    ただし、一斉送信にはいくつかの注意点もあります。スパム行為とみなされないように、受信者の許可を得た場合や、適切なターゲティングを行うなど、メールマーケティングのベストプラクティスに沿った運用が重要です。

    3.2.メール一斉送信のデメリット

    メールの一斉送信にはいくつかのデメリットもあります。以下に挙げてみます。

    【スパムとして認識される可能性】

    受信者が事前に許可していない場合や、適切なターゲティングが行われていない場合、一斉送信されたメールはスパムとして認識される可能性があります。スパム行為は信頼性を損ない、送信者の評判を悪化させることがあります。

    【開封率の低下】

    一斉送信されたメールは、受信者にとって興味がない内容である場合、開封される可能性が低くなります。開封率が低下すると、メールマーケティングの効果が減少する可能性があります。

    【個別性の欠如】

    一斉送信は、大量の受信者に同じ内容のメッセージを送るため、個別のニーズや関心に合わせたメッセージングができない場合があります。顧客やクライアントによりパーソナライズされたアプローチが必要な場合には、一斉送信では不十分です。

    【送信者のイメージに影響】

    メールの内容やデザインが不適切であったり、頻繁に一斉送信される場合、受信者は送信者のブランドや会社に対して否定的な印象を持つことがあります。これは信頼性やプロフェッショナリズムに対する影響を及ぼす可能性があります。

    【反応やフィードバックの不足】

    一斉送信は受信者が反応やフィードバックを提供しにくい状況を生み出すことがあります。個別に返信する手段がないため、受信者からの質問や意見に対応できない場合があります。

    【受信者の興味喚起の難しさ】

    メール一斉送信は一般的なメッセージを多くの人に送る手段であるため、受信者の興味を引き付けることが難しい場合があります。ターゲットを特定し、より効果的なコンテンツを提供することが必要です。

     

    これらのデメリットを克服するためには、メールマーケティングのベストプラクティスに従い、適切なターゲティングやパーソナライズされたアプローチを取り入れることが重要です。

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    4.メールを一斉送信する際の注意点やマナー

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    上記のとおりメールの一斉送信にはメリット・デメリットがあるので、それらをしっかり把握し適切な運用ができるようにしましょう。

    4.1.受信者の許可を得る

    受信者の許可を得ることは、メールマーケティングにおいて非常に重要です。許可を得ることなく一斉送信を行うと、スパム行為とみなされ、送信者の評判や信頼性を損なう可能性があります。許可を得るための方法として、以下のポイントに留意してください。

    【ダブルオプトイン(二重確認)の導入】

    ウェブサイトやランディングページでメール登録を促す場合、受信者がメールアドレスを入力した後、確認のためのリンクを送付し、受信者がそのリンクをクリックして確認する手続きを取り入れます。これにより、確実に受信者の意思を確認できます。

    【明確な同意の取得】

    メールアドレスを収集する際に、受信者に対してメールマーケティング目的での利用を明確に伝え、同意を得るようにします。同意は自発的である必要があり、隠れた条件や曖昧な表現を避けることが大切です。

    【オプトアウト(解除)の提供】

    受信者がいつでもメールの受信を解除できる手段を提供することも重要です。これにより、受信者がコントロールを持ってメールの受信を選択できるようになります。

    【セグメンテーション】

    受信者の関心やニーズに合わせて適切な情報を提供するために、登録時に興味関心や選好などの情報を収集し、適切なセグメントに分けることが有効です。

    【透明性と信頼性の確保】

    送信者の情報を明示し、個人や会社の身元を確実に伝えることで、受信者に対して信頼性を高めることができます。

     

    定期的なコンテンツの提供: 受信者に有益な情報や特典を提供することで、メール受信の価値を高めます。定期的なコンテンツ提供により、受信者がメールを期待し、開封する確率が高まります。

    これらのアプローチを組み合わせることで、受信者の許可を得て、メールマーケティングキャンペーンをより効果的かつ倫理的に展開することができます。

    4.2.メールフッターに連絡先と配信停止オプションを含める

    メールのフッターに連絡先情報と配信停止オプションを含めることは、メールマーケティングのベストプラクティスの一つです。特に配信停止オプションについては特定電子メール法(特電法)の法的要件の1つです。

    以下に、それぞれの要素の重要性と具体的な内容について説明します。

    【連絡先情報】

    メールのフッターには、送信者の連絡先情報を含めることが重要です。これにより、受信者が問い合わせやフィードバックを送る際に、簡単に連絡先を見つけることができます。連絡先情報には、以下のような内容が含まれます。

    ・会社名または送信者の名前

    ・住所(郵便番号を含む)

    ・電話番号

    ・メールアドレス

    ・ウェブサイトのURL

    これらの情報は、法的要件や信頼性の向上のためにも重要です。

    【配信停止オプション 】

    配信停止オプションを含むことは、受信者の選択権とプライバシーを尊重するために必要です。受信者がメールの受信を希望しない場合、簡単に配信停止できる手段を提供することが重要です。

    一般的に、配信停止オプションは以下のような文言で表現されます:

    "このメールを受信しないよう希望される場合は、こちらをクリックして配信を停止してください。"

    "配信停止はこちらからお願いいたします。"

    "このメールを受け取ることを希望しない場合は、こちらから配信を解除できます。"

    配信停止リンクをクリックすることで、受信者は簡単にメーリングリストから外れることができるようになります。

     

    これらの情報をフッターに含めることで、送信者は法的な要件を遵守し、受信者との信頼関係を構築・維持できます。また、配信停止オプションを提供することで、受信者の意志を尊重し、スパム行為を防止することができます。

    4.3.クリーンなリストを使用する

    メールのクリーンなリストを使用することは、メールマーケティングにおいて非常に重要です。クリーンなリストを使うことにより、以下のようなメリットがあります。

    【スパムスコアの改善】

    クリーンなリストを使用することで、スパムフィルターに引っかかるリスクが減少します。スパムフィルターは、不正行為を行っていると判断されるドメインやアドレスからのメールをブロックする傾向がありますが、クリーンなリストを使うことで、このリスクを回避できます。

    【高い配信率】

    クリーンなリストは、無効なメールアドレスや非アクティブな受信者を含まないため、配信率が向上します。これにより、より多くの受信者にメールが届くことが期待できます。

    【高い反応率】

    クリーンなリストは、関心のある受信者や有効なアドレスを含むため、メールキャンペーンの反応率が向上します。ターゲットに合ったメッセージを正確に届けることができるため、受信者からの反応が増えるでしょう。

    【メール送信サービスの信頼性】

    メール送信サービスは、スパム行為を行うリストを利用していると判断すると、送信を制限したりアカウントを凍結したりする場合があります。クリーンなリストを使うことで、サービスの信頼性を保つことができます。

     

    リストをクリーンに保つためには、以下のような手法を活用することが重要です。

    【定期的なリストの洗浄】

    定期的にリストを洗浄し、無効なメールアドレスや非アクティブな受信者を削除します。

    【ダブルオプトインの採用】

    新しいリストに受信者を追加する際には、ダブルオプトイン(二重確認)の手法を使って確認を行います。

    【配信停止オプションの提供】

    受信者がいつでも配信停止できる手段を提供し、リストから外れることを容易にします。

    【エンゲージメントの向上】

    受信者とのエンゲージメントを高めるために、セグメント化やパーソナライズなどの手法を使ってターゲットに合わせたコンテンツを提供します。

     

    これらの手法を組み合わせて、クリーンなリストを維持することで、メールマーケティングの効果を最大限に引き出すことができます。

    4.4.頻度を考慮する

    メール一斉送信の頻度を考慮することは重要です。頻度が過度に高い場合、受信者からの不満や不快感を引き起こす可能性があります。逆に、頻度が低すぎる場合、受信者とのコミュニケーションが乏しくなり、効果的なマーケティングが難しくなる場合があります。適切な頻度を見極めるためには、以下のポイントを考慮することが重要です。

    【目的と内容】

    メールの目的や内容によって、適切な頻度が異なります。重要なお知らせや特別なオファーのような重要な情報は、適切なタイミングで送信する必要がありますが、日常的なニュースレターやコンテンツは頻度を調整することができます。

    【受信者の希望】

    受信者の意見やフィードバックを考慮して、適切な頻度を決定します。アンケート調査やフィードバックフォームを活用して、受信者の好みやニーズを把握することが重要です。

    【セグメンテーション】

    メールリストをセグメント化することで、受信者ごとに異なる頻度を設定することができます。関心や購買履歴に基づいてセグメントを作成し、適切な頻度を設定します。

    【テストと改善】

    頻度を変更する前に、A/Bテストを行って異なる頻度を比較します。開封率やクリック率などの指標を評価し、効果的な頻度を見つけることが重要です。

    【季節やイベント】

    季節や特定のイベントに応じて頻度を調整することも重要です。クリスマスや年末セールなどの特別な時期には、頻度を増やすことが有効ですが、日常的な期間には調整する必要があります。

    【不定期なコンテンツ】

    定期的なニュースレターとは別に、不定期なコンテンツを送ることも考慮します。不定期なコンテンツは、受信者にとって特別な情報となり、頻度を気にせずに提供できる利点があります。

     

    これらのポイントを考慮して、受信者とのコミュニケーションに適切な頻度を見極めることで、メールマーケティングの効果を最大化できます。

    また、メール一斉送信の送信日時を最適化するにはGoogle Analyticsなどのサイト分析ツールを見てWebサイトが一番アクティブになっている曜日や時間を見て、その少し前にメール一斉送信すると開封率やクリック率が高くなる、という事例もあります。

    4.5.スパムフィルターを避ける

    メール一斉送信においてスパムフィルターを避けるためには、法律やベストプラクティスを遵守し、受信者にとって価値のあるメールを送信する必要があります。以下に、スパムフィルターを回避するためのポイントをいくつか挙げてみます。

    【許可を得たリストの使用】

    受信者の許可を得たリストにのみメールを送信します。ダブルオプトインの手法を採用して、受信者が自ら登録を確認することで、許可の得られたリストを構築します。

    【適切なセグメンテーション】

    メールリストを適切にセグメント化し、受信者の興味やニーズに合わせた内容を提供します。ターゲットに合わせたメッセージを送信することで、スパムと見なされるリスクを低減できます。

    【スパムフィルターテストの実施】

    送信する前に、スパムフィルターテストを行い、スパムの要素を含んでいないかを確認します。一部のメールマーケティングツールは、スパムスコアを示す機能を提供しているため、これを活用すると有益です。

    【適切な言葉の選択】

    スパムフィルターによって問題とされる言葉やフレーズを避けます。例えば、大量の感嘆符やキャピタルレターの使用、詐欺やスパムに関連する単語などは避けるべきです。

    【画像とテキストのバランス】

    画像だけで構成されたメールはスパムと見なされることがあります。適度なテキストと画像のバランスを取るようにします。

    【一斉送信の頻度の適切な調整】

    過度な頻度での一斉送信は、スパムと認識されるリスクが高まります。適切な頻度を設定し、受信者からの許可を得ることを重視します。

    【配信停止オプションの提供】

    受信者がいつでも配信停止できる手段を提供することで、スパムと見なされるリスクを低減できます。

     

    これらのポイントを実践することで、スパムフィルターに引っかかるリスクを減らし、メールマーケティングの効果を向上させることができます。

    5.まとめ

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    いかがだったでしょうか?今回はメール一斉送信が良くされるシーンや一斉送信方法、メール一斉送信のメリット・デメリット、メール一斉送信をする際の注意点などについてまとめました。

    これからメール一斉送信をされる方も、現在メール一斉送信をしているが思ったほどの効果が出てない方も、本記事を読んでメール一斉送信の効果が発揮されることを期待しています。正しい知識を得て、正しい運用がされればメール一斉送信は一定程度の効果が期待できます。皆様のメール一斉送信業務に役立てば幸いです。

     

    株式会社H&Kは、マーケティングのコンサルティングをはじめ、国内で2社しかないHubSpotのDiamondパートナーとして、MAツールの導入支援/ 採用強化 / バックオフィスの自動化 / Webサイト制作 / システム開発などを行っています。お気軽にお問い合わせください新規CTA

     

     

    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役 CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。
    その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。
    広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。