Update.2022.09.26

DX遂行までの業務プロセスを知る!-業務フローを可視化してトラブルを未然に防ぐ-

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 別記事のDXを進めるための組織構成とは?具体的な役職も紹介では、DXを推進するにあたって、いかに組織構成が大事であるかということを、組織に必要となる役職も交えて解説しました。

 DX推進用の組織構成がある程度定まれば、形としてはDXを進めることができる段階になります。しかし、DXを遂行するまでのフローやプロセスを定めていないと、組織の能力がいくら高くても、メンバーの足並みが揃うことはありません。

 今回は、実際にDXを遂行するまでに、あらかじめ何を定めておけばいいのかを解説していきます。本記事を読むことで、実際にDXを推進する際に業務の範囲やプロセスにおけるトラブルを未然に防ぐことができるようになります。チームをまとめる立場にある方は必読です!

Contents

    このブログのライティング者

    スライド1

    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役
    株式会社H&K 代表取締役CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。
    @KOK1ANDO Youtube

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    <目次>

    1. DX推進組織の規模と業務範囲

     1.1規模

     1.2業務範囲

    2. DX推進のための業務プロセス

     2.1 プロセスの重要性

     2.2 仕組みの作り方

    2.2.1 業務フローの可視化

    2.2.2 データ解析の設計図作成

    2.2.3 定期的なミーティング

    さいごに

    1. DX推進組織の規模と業務範囲 

    Working business woman with global reports and stock market change concept-4

    1.1 規模

     はじめに、DXを推し進める組織・チームの規模をどう決めるかについて説明します。

     企業を分類すると、スタートアップ(ベンチャー)・中小企業・大企業に分けることができます。企業の規模ごとに組織・チームの規模も変わってきます。例えば、グロースリードとプロダクトマネージャーに関してはスタートアップの企業では1人が兼務すべきです。

     これに対して、大企業では1人ずつに分けた方が良いはずです。セールスやマーケティングの責任者も1人ずつ選出した方がいいと思います。余裕があれば、人事担当者もDXチームに入れて「現在は〇〇な構成なので来年以降の採用は××のようにします」といった方針が立てられるように、組織完結型の構成にすることが望ましいです。

     

     ただし、共通するのは、DXチームはそこまで大規模にしなくてもいいということです

     

     ある上場企業の例でいうとCFO、ツール責任者、セールス責任者、マーケティング責任者、セールス2人の6人体制で行っているところもありますが、スタートアップ企業ではさらに小規模でもいいと思われます。

     これからDXチームを作成するのであれば、はじめは各部門から1~2人を集め、徐々に人数を増やしていくのがいいでしょう。DXチームは将来的にグロースチームへと変化していきます。

     

    1.2 業務範囲

     

     DXチームが取り扱う業務の範囲としては、あらゆる事業をDXを活用して成長させていくという包括的なものから、プロダクトの一部分の改善を指揮するという個別的なものまで幅広くあります

     DXチームが常設である企業もありますし、プロダクトのローンチといった特定の作業のためにチームを結成するような企業もあります。また、セールスだけ、経理だけ、マーケティング部だけ、と言った各部署のみにツールを入れてDX化する場合もあります。

     つまり、チームの規模と同様に、DXチームの業務範囲も企業ごとに異なり、企業が何を目的にしているかで大きく変わってきます。DXチームを編成する立場にいる方は、この部分に気を使わないとムダが発生したり、DX化が想定より進まない可能性がでてしまいます。

     

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    2. 業務プロセス

     businessman hand working with modern technology and digital layer effect as business strategy concept-3

     チームの規模と業務範囲が決まったら、次に重要なのが業務プロセスを作成するということです。DXを進めながら継続的に利益を生み出せるような仕組みをつくっていく必要があります。

    2.1 プロセスの重要性

     

     そのためには、まずデータ解析を続けていくことが大事です。顧客データがどのようになっていてどのようにアプローチしていくかを顧客の動きや声を収集して分析し、売上を伸ばしていくためのアイディアの生成を行い、そのアイディアを優先付けして実験を実施していくというステップを踏みましょう。

     この後でで有望そうな施策には経営資源を振り分け、逆に見込みのなさそうな施策は切り捨てていきます。DXは、膨大なデータを効率よく切り出し、効率よく収益化をしていくことが目的なので、ツールだけ入れればDXが進んだとは言えません。

    • (出典元:モーガン・ブラウン、ショーン・エリス著『グロースハック完全読本』)

    上記したことはDXが進んだ後に回していきたいプロセスであり、まずその前にこのプロセスを回すための仕組みを作るわけです。この仕組みは、「グロースハック」と呼ばれ、中長期的な成長のために欠かせないものです。

    2.2 仕組みの作り方

     

     2.2.1 業務フローの可視化

     

     具体的にどのように仕組みを作るかというと、はじめにするべきなのは業務フローの可視化です。また、業務フローの可視化は現場のヒアリングをもとに作るべきなので同時にヒアリングも行います。

     例えば、営業の案件管理ツールのSFAであれば、「通知をとばす」というDX化業務があります。ここでまず、実際に営業マンがどう動くかを具体的にヒアリングします。

     「問い合わせがきたらどうするのか?」、「何分以内にメールを送るのかか?」というような基本的な営業フローを可視化していきます。さらに、「見積もりはどのくらいで出すのか」、「見積もりは〇〇を参考にする」などという細分化した情報もツールにのっけていきます。

     ツールにのっけることで、「通知をとばす」必要のある業務が明確になり、業務中の的確なタイミングで「通知をとばす」ことが可能になります。業務の可視化は仕組み作りの第1歩となります。

     

     2.2.2 データ解析の設計図作成

     次に、どのようなデータを解析したいかということのヒアリングをしていかなくてはなりません。そうすると現場で顧客データベースのプロパティとして何を入力するべきかが決まってきます。

     ヒアリングが完了したら、どんな数値が見たいかという設計図を実際につくります。設計図をつくった後に、マーケターとエンジニアと話してツールを選定するのか独自で開発するのかを決めます。実装が決まったら現場でのテストをします。現場のテストを経て、適宜修正を施して、最終的に運用が開始します。運用開始ということになって、ようやく先ほどの図のサイクルを行うことができます。

     2.2.3 定期的なミーティング

     

     当たり前のことですが、何かを新しく始めるときは不安要素が多くあります。ですので、ツールの運用し始めは、週に1度はミーティングをして、運用状況などを確認するということが重要です。ミーティングでは実験のアイディアをメンバーに振り、試す価値があるかということを判断する材料を集めながら、アイディアの実施・分析に取り掛かります。

     ミーティングを行うことで方向性と集中力が保たれ、DX化の本質である、迅速さを維持するのに必要な協力・連携体制が生じます。各メンバーの専門性が共鳴することで、有望なアイデアがうまれたり、事業の成長を加速させることでしょう。

     

     

    さいごに

     

     本記事では、DXを効率的に、かつ効果的に推進するために実際に遂行する前に設定・設計しておくことについて解説しました。

     DXチームの規模や業務内容の策定は当然するべきことですが、ツールを用いてDXを進める前にヒアリングを行い、業務のフローを作成した方がよいことは知らない方もいたのではないでしょうか。

     ぜひ、本記事を参考にして、DX推進前にするべきことを再確認してください!詳しく相談をしたい方は以下から!

     

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役 CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。
    その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。
    広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。