「動画広告ってどのような広告効果があるのだろう」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?結論からお伝えすると、動画広告には「拡散力が高い」「効果検証がしやすい」などのメリットがあります。動画広告を配信する媒体をしっかり見極め、質の良い動画を作成すれば、商品・サービスの認知度アップや売上アップが期待できます。
今回の記事を参考に動画広告の具体的な効果やその理由について理解しましょう。
1.動画広告の活用で期待できる5つの効果
動画広告には、5つの効果があります。
まず、1つ目は多くの情報を届けることができるという効果があります。
2つ目は、拡散力があるためターゲット拡大・集客効果が期待できます。
3つ目は、動画広告は視認性が高いので、ユーザーの購買意欲を促進しクリック率が高くなります。
そして、再生数・クリック数・インプレッション数による課金制のため、低予算からスタートでき、費用対効果も高いです。さらに、効果検証も行いやすいため成果が得られやすいです。
下記で、それぞれ解説していきます。
1-1.多くの情報を届けることができる
動画は一般的に、静止画やテキストより短時間で多くの情報を伝えることができるとされています。
例えば、アメリカの調査会社、Forrester Researchの研究では、1分間の動画で伝えられる情報量は180万ワード、WEBページ3600枚分であるとも言われています。
そのため、動画広告を利用すると、テキストのみの広告よりも多くの情報を伝えられるようになります。
また、商品の使い方やメリットなど、文字だけではうまく伝えられない情報も、映像や音声で簡潔に伝えることができます。
1-2.拡散力がある
動画広告は豊かな表現方法が可能で、視聴者にとってインパクトのある広告を作りやすいです。そのため、好意的な視聴者がSNSなどで主体的に拡散してくれ、いわゆる「バズる」と言われる現象が期待できます。視聴者と一体となってムーブメントを作り上げていく実感を得られるのは、インターネット広告ならではの魅力と言えます。
1-3. クリック率が高い
動画広告は視聴性が高く、ユーザーの購買意欲を掻き立てやすいため動画広告は視認性が高く、ユーザーの購買意欲を掻き立てやすいため、動画広告のクリック率は高いと言われています。モバイル広告サービスの運営会社Smaatoとアプリマーケティング会社Liftoffの調査によると「動画広告はディスプレイ広告よりCTRが7.5倍高い」ことが分りました。
ユーザーの購買意欲が増すと動画広告のクリック数も増えます。そのため、的確なターゲットに向けて動画広告を表示する回数を多くすれば、印象を残しやすいだけでなく、時間が経ってからも購入につながる可能性は高くなります。
1-4. 費用対効果が高い
動画広告は、制作費の削減や、表示回数・再生時間によって課金されるという完全視聴単価方式(CPVC課金)のシステムによって、費用を押さえることが可能です。そのため、動画広告は費用対効果が高い広告と言われています。
例えば、YouTube広告であれば、広告が一定時間閲覧されないと課金が発生しない広告タイプも存在します。広告に興味がないユーザーは広告をスキップできるため、より広告の内容に興味があるユーザーに対し配信を行いつつ、リーチ獲得費用を抑えることができます。
1-5.効果検証がしやすい
動画広告は、インプレッション数(広告の表示回数)、再生数、再生時間、クリック数など、動画を視聴したユーザーの行動を定量的に計測することができます。配信した広告動画の効果を分析し、次の取り組みを考えることはさらなる成果の獲得につながります。
そのため、「ターゲットとして想定しているユーザーに視聴されているのか」や「どの時間で離脱されているか」などの細かなデータ収集とデータをもとに改善していくPDCAを効率的に回していく必要があります。
動画広告を出稿させて満足せずに、効果的な動画広告を配信し続けるためにはどのようなデータが必要かも把握しておきましょう。「認知」「検討」「行動」など、動画広告を出稿する目的によって指標とすべき項目は異なります。以下の表を参考に見るべきデータを分析してください。
2.動画広告の宣伝効果が高い理由
この章では、動画広告はなぜ宣伝効果の高い広告媒体として注目がされているのか、市場とユーザー2つの観点からその理由について解説していきたいと思います。
2-1.動画広告市場
株式会社サイバーエージェントが発表した「2019年国内動画広告の市場調査」では、2020年の動画広告市場は、2017年に比べて2.1倍以上に成長しており、2024年には市場規模が4,957億円まで伸びると言われています。
※引用:株式会社サイバーエージェント|2019年国内動画広告の市場調査
また、Staticsが2019年に発表した「Video Advertisement Ad spending in America」によると、から米国の動画広告市場は、2019年で30億円、2023年には約40億円に達することが分かります。
日本の3年先をいくといわれている米国のIT技術。日本の動画広告市場は今後、さらに発展することが予測されます。
※引用:Statista|「Video Advertisement Ad spending in America」
2-2.動画視聴者
ニールセン デジタル株式会社の調査によると2015年6月から2019年6月までの5年間で、スマートフォンからの1人当たりの月間動画視聴時間は約4倍に伸びています。スマートフォン保有率の上昇や、インターネット環境の改善が背景にあると考えられます。
スマートフォン上での「ビデオ/映画」カテゴリー 1人あたり月間利用時間の推移
画像引用:Digital Trends 2019上半期|ニールセン デジタル株式会社
また、総務省情報通信政策研究所の「令和2年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、80%以上の人がYouTubeを利用していると発表しています。また、下のグラフからも読み取れる通り、多くの世代の人が動画を日常的に触れています。
このように今回は、市場の盛り上がりとユーザーの動向という2つの観点から動画広告がなぜ効果の高い施策と注目を集めているのか、その理由について解説してきました。
3.動画広告の種類と配信媒体別に見る効果
この章では、「インストリーム広告」「インバナー広告」「インリード広告」それぞれの特徴とその効果について解説していきます。下記の表に、目的別のアプローチ方法をまとめているので、動画制作をする際はこちらも参考にしてみてください。
動画広告にはさまざまなものが存在しますが、
- ・インストリーム広告
- ・アウトストリーム広告
の2種類に分けられます。
さらに、アウトストリーム広告は、
- ・インバナー広告
- ・インリード広告
の2種類に分けられます。
3-1.インストリーム広告
インストリーム広告とは、現在主流の動画広告フォーマットで、YouTubeなどの動画サイトにて動画コンテンツと同じ画面で配信できます。
そして、インストリーム広告には
- プレロール広告
- ミッドロール広告
- ポストロール広告
の3種類があり、挿入される場所や目的が異なります。
3-2.アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とはWebサイトのバナーやアプリのフィードなどに配信される広告のことです。
3-2-1.インバナー広告
インバナー広告とは、バナーの広告枠に出稿できる動画広告のことです。
インバナー広告の特徴として、動画がコンテンツの視聴有無に関わらず自動的に流れることです。音声は基本的に流れず、クリックすると音が流れます。
例えば、デスクトップ版Yahoo!のトップの右上にある広告がインバナー広告になります。
インバナー広告では、メディアの来訪者に向けてバナー枠で広告を配信するため、YouTubeなどの動画サイト以外でも動画広告の配信が可能です。
そのため、インストリーム広告ではリーチできないようなユーザーにターゲティングしたいときにはおすすめの手法となっています。
3-2-2.インリード広告
インリード広告とは、記事やフィードの間に差し込まれている動画広告のことです。
インバナー広告との大きな違いは、画面に表示されないと動画広告が流れないことです。
例えば、Instagramストーリーの広告がインリード広告になります。
インリード広告は、コンテンツの間に挟まれた場所に挿入され、スクロールをした時点ではじめて動画広告が流れます。そのため、広告がユーザーの目に止まりやすいという特徴があります。
また、インリード広告では広告動画が配置された場所までスクロールされて、はじめて動画の冒頭が再生されるため、物語性のある動画などは、ユーザーが動画の結末を気にして最初から最後まで広告を見てもらえる可能性が高まります。
4.動画広告を出すときのポイント
動画広告は、視聴者に対して、いかに興味を持たせ、アクションを起こさせるかが重要となります。ここでは、動画広告を成功させるポイントについて解説していきます。
4-1.メッセージを明確に
動画広告を作成する際何を伝えるかが最も重要となります。そのためシンプルな構成で内容をわかりやすくするのが好ましいでしょう。
また、競合がいる企業は他者との差別化を意識しながら伝えるメッセージを絞って動画制作を行いましょう。
4-2.最初の数秒が勝負
動画広告は、最初の数秒が勝負です。動画広告の多くは視聴開始から数秒経過すると、ユーザーがスキップできるようになるため、興味のないコンテンツは離脱されます。
そのため、最初の数秒がもっともエンゲージメント率が上昇する時間であり、動画にインパクトをつけてスキップさせない工夫が必要です。
4-3.次のアクションの導線を作る
動画広告の最終的な目的は、ユーザーにクリック・購入など購買につながるアクションをとってもらうことです。
そのために動画内や概要欄に自社ページURLを入れたり、自社の商品やサービスの申込、購買、資料請求などのアクションを起こしやすいようクリックの設置したりする必要があります。動画広告の制作は、視聴後のアクションの導線までしっかり考慮しておきましょう。
5.まとめ
動画広告は映像・音声・文字による訴求が高く、SNSで瞬時に拡散されることもあるため、”最も効果の高いマーケティング手法”の1つとなりました。また、集客力が高いだけでなく、クリック率や費用対効果も高いため他の広告媒体と比べても有益です。ただし、広告の種類や配信媒体によって、広告の目的やターゲットが異なるため、自社の目的にあったものを選ぶことがとても重要です。ぜひ今回の記事を参考にしながら、より効果の高い動画広告を制作してください。
もし、何か相談したい事がある方は、ぜひ一度弊社H&Kまでご相談ください!