Update.2023.03.27

採用マーケティングとは?メリットや手順を理解して優秀な人材を採用しよう!

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採用マーケットが目まぐるしく変化しており、「従来の手法が通じなくなり、人材不足に悩んでいる」という人事担当の方は多いのではないでしょうか。
採用手法の多様化、就職活動の早期化などによって、従来の「応募の獲得ー選考ー採用ー内定ー入社」というフローだけでは優秀な人材に出会いにくくなっています。
理想の人材に出会って振り向いてもらうには、採用にマーケティングの考え方を取り込み、自社のファンを一人でも多く作り出す手法も考えられます。

Contents

     

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    1. 採用マーケティングとは

    Workplace with tablet pc showing calendar and a cup of coffee on a wooden work table close-up-1採用マーケティングとは、採用活動にマーケティングの考え方と手法を取り入れることをいいます。
    一般的なマーケティングの狙いは、顧客を十分に理解したうえで顧客のニーズを満たす製品を作る、またはターゲットとなる層に自社製品やサービスを認知してもらう活動にあります。

    • 企業が理想とする人材のニーズを把握し、待遇や職場環境などを整える
    • ターゲットとなる層に認知を広げ、興味関心を促す

    2. なぜ採用マーケティングが注目されているのか

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    2-1. 労働人口の減少

    パーソル総合研究所の労働市場の未来設計2030によると、2030年には人材が644万人不足すると推計されています。
    また、リクルートワークス研究所の「大卒求人倍率調査(2022年卒)」によると、2022年度は民間企業の求人総数67.6万人に対し、学生の民間企業就職希望者は45.0万人でした。

    つまり、民間企業への就職を希望する人数に対して、求人の総数が22.6万人といった超過需要にあったことがわかります。
    コロナ禍であっても依然として売り手市場の状況でした。

    2-2. 採用手法の多様化

    近年はダイレクトソーシングや、社員や取引先を通じたリファラル採用が「今後利用が高まると思われるキャリア採用の手段・サービス」として大きく注目されています。

    それぞれの採用手法は手間・コスト・アプローチできるターゲット・訴求方法などに違いがあり、手当たり次第に始めればいいということではありません。どの手法をどのように活用していくか、戦略的に選ぶ必要があります。
    採用手法を見直すことでこれまでアプローチできなかったターゲットに訴求できる可能性も生じます。

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    3. 採用マーケティングのターゲット

    マーケティングでは、消費者・顧客が製品やサービスを購入するまでの意識変化を「ファネル」という図式で表すことがよくあります。
    一般的には、認知→興味・関心→比較・検討→購入・申込という流れで表し、購入に近づくにつれて数が減ることから逆三角形のような図になります。

    このステップごとに施策を講じ、購入に至る数を増やしていく活動を行います。フェーズは上から認知(転職潜在層)、興味(転職顕在層)、応募、選考・内定、入社です。下の三角形は、入社後のフェーズを表します。      

    3-1. 転職希望者

    転職潜在層

    転職の意志がないとしても自社のニーズに合う人たちを指します。
    自社を知ってもらうために、SNSやオウンドメディア、外部メディアなどの活用や自社社員の紹介、また採用関係のテーマではない外部イベントへの参加など転職活動をしていない人とも接点を持てる手法を活用します。

    転職顕在層

    転職を考えている人材、いわゆる求職者を指します。
    特にターゲットとなる層がどのようなメディアを活用しているのか、情報収集は何で行っているのかを想定し、自社の認知を高められる活動を行います。
    目にしてもらうことが重要であるため、採用動画やブランディング動画も自社の魅力を伝える手法として効果的です。

    3-2. 自社の社員

    自社の社員もまた、採用マーケティングにおいてはターゲットとなります。なぜなら、マーケティングの考え方で言えば「社員=既存顧客」とみなすことができ、戦略上重要なポジションだからです。

    社員がモチベーション高くはたらき、会社に愛着を持つファンとなることを目指します。ファンとなった社員から、SNS・Web・口コミでの好意的な情報発信やリファラル採用の活性化、社外のファン創出が期待できます。
    社員のエンゲージメントを高めるには、社内広報(インターナルコミュニケーション)のほか、パフォーマンス高くはたらくことができるポジションへの配置や、キャリア支援・人材育成・はたらく環境の整備といった施策も有効です。

    3-3. 退職者

    1つ目は、採用候補者としての側面です。
    一度退職した元社員とのつながりを保ち、良い関係性を築くことで、いわゆる「出戻り社員」として再雇用につなげられる可能性があります。アルムナイの中には、元の会社に戻りたいと考える人も一定数存在するためです。
    企業側から見ても、アルムナイはすでに自社の文化や業務を知っているので即戦力になるというだけでなく、他社でナレッジやノウハウを身に着けているという魅力があります。

    2つ目は、良質な情報発信者としての側面です。
    アルムナイはマーケティングで言えば「製品やサービスの体験者」です。
    アルムナイの就業経験はすなわち、リアルで信頼性の高い口コミとなり今後の採用活動に大きな影響を与えます。

    3つ目に、自社の顧客としての側面です。
    アルムナイが自社と近い属性の業態に転職していれば、自社の未来の顧客・ファンとなることもあります。
    このように良質なアルムナイがもたらす効果は大きく、採用マーケティングの観点からも決して見逃すことはできません。

    4. 採用マーケティングを取り入れる3つのメリット

    採用マーケティングを導入することのメリット3点について解説します。

    4-1. ターゲット層への理解が深まり、求める人材の応募増へ

    マーケティングは、対象となる顧客の分析が重要です。どのような課題・ニーズがあるのか、どのようなメディアをよく見ているのかなどの行動特性などを想定して、施策を練ります。

    採用マーケティングも同様に、ターゲットとする人材が企業に求めるもの、情報取得の方法などの分析・想定を行います。ターゲットの理解が深まることで、響くキャッチ・メッセージを生み出すことができ、自社のどんな情報をどう見せていくのか、というところにも戦略を持つことが可能です。

    多くのターゲットの目に留まることで応募増が期待できます。

    残念ながら、「自社サイトに求人を掲載した」「求人広告を載せた」だけでは、ターゲットの記憶に残りにくい市況感が続いています。検索してもらう、広告をクリックしてもらうためには、ターゲットにより近づく努力が必要です。

    4-2. 早期離職の防止に

    アピールの精度を採用マーケティングによって高めることで、より自社にマッチする人材を採用することができます。
    単にスキル・経験が条件を満たしているだけではなく、本人の人柄やキャリア志向などが社風や経営方針とマッチしていれば、早期離職による定着率低下のリスクが下がります。

    定着率が向上することで採用コストが抑えられるほか、欠員が原因で機会損失が起きた、チームの残業が増えたなどの見えないコストをセーブすることにもつながります。

    4-3. 潜在的なターゲット層への認知が進む

    募集のポジションがあるときだけ、採用マーケティングを行うのはもったいないことです。

    労働人口の減少が確実な中においては、採用難が続くと考えておくべきでしょう。

    「この会社で働いてみたい」と思ってもらえる情報発信を継続的に続けることで認知が広がります。今は転職の意思がない人材でもどのタイミングで求職者になるかわかりません。「知られている」ということは重要で、いざ募集がかかった場合の採用成功に関わってきます。

    採用ブランディングにもつながりますが、「自社のファンをつくる」活動で企業認知を高めていくことができます。

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    5. 採用マーケティング実践のための5ステップ

    導入ステップは主に、自社分析、採用ターゲットの選定、採用ターゲットのニーズ調査、効果的なアプローチの検討、採用施策の実施と継続的な改善の5つです。

    5-1. 自社分析

    経営の理念や戦略をあらためて見直すことで、自社の強みと弱みを認識しましょう。

    例えば強みとしては、ある特定の分野や製品において技術力やスキルに自信がある、職場環境としてさまざまな福利厚生が準備されているなどが挙げられます。弱みとしてはベテラン社員が多く若手が少ない、業界の認知度が低いなどです。それらを踏まえてどのようにターゲットへアピールするかを検討します。

    5-2. 採用ターゲットの選定

    マーケティング戦略において重要な要素のひとつがターゲティングです。

    採用マーケティングに置き換えた場合、自社に入社してもらいたい人材の特徴を明確にし、アプローチの対象を絞り込みます。ここが曖昧な場合、施策の効果がでない、コストと労力だけが消費されていく、といった事態になりかねません。入社してもらいたい人材に集中的にアプローチすることが大切です。

    5-3. 採用ターゲットのニーズ調査

    絞り込んだ採用ターゲットがどのようなニーズを持っているかを調べて、整理します。

    例えばターゲットが求めている職場環境や条件は、SNSによるアンケート調査や日々の採用活動における面接、書類選考で得られるデータなどから収集が可能です。企業によってはすでにアンケート結果を所有していることもあるので、求人広告代理店のような採用活動のプロフェッショナルに相談してみるのもよいかもしれません。

    5-4. 効果的なアプローチの検討

    整理したニーズに対し、ターゲットに響く効果的なアプローチは何かを検討します。

    ファネルで示したフェーズごとに響く施策というのは変わってきます。転職を考えていない人たちに向けた認知系の施策なのか、すでに転職活動を始めた求職者なのか、などアプローチするメディアやメッセージも異なるでしょう。選考に進んだ場合は、社内見学や先輩社員との気軽な面談などアナログに近い施策も考えられます。重要なのは「興味関心を持ってもらう、強めてもらう」施策であることです。

    5-5. 採用施策の実施

    実際に運用していくなかでPDCAサイクルを意識し、日々振り返りを行うことで継続的な改善につとめることが重要です。応募状況やSNSの反応などを、施策が効いているかを定期的に確認し、施策の精度をあげていきます。

    また、昨今の社会の変化の激しさは、採用活動にも影響することがあります。情報収集も欠かさずおこないましょう。

    6. まとめ

     

    Red Office Folder with Inscription Summary on Office Desktop with Office Supplies and Modern Laptop. Business Concept on Blurred Background. Toned Image.-3
    ここまで採用マーケティングについてメリットから手順までご紹介いたしました。採用マーケティングの重要性を感じていただけたでしょうか。

    採用マーケティングを取り入れ、優秀な人材を採用しましょう!

    少しでも興味をお持ちの方は、まずは無料の相談会までお越しください。

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    安藤 弘樹(Koki Ando)
    株式会社H&K 代表取締役 CEO
    20代前半から事業を展開し、バイアウト。
    その後、30年続くイベント会社で最年少でセールス・マーケの責任者。
    広告代理店で取締役CMOを経験。H&Kを創業。