1 HubSpotのスコアリング機能とは?
HubSpotのスコアリング機能とは、見込み客の属性や行動をもとに評価ポイントをつける方法です。
大前提としてマーケティング活動を行うにおいて、
・リードジェネレーション:Web広告や展示会などで見込み客を創出すること
・リードナーチャリング:創出した見込み客と中長期的な関係を結び、見込み度合いを醸成すること
・リードクオリフィケーション:醸成した見込み客を一定の基準で絞り込み、営業対象となり得るリードを抽出すること
の3段階に渡って優良な見込み客を抽出します。
その中で今回解説するスコアリングは、3段階目のリードクオリフィケーションで用いられます。
主な利用方法はスコアリングによって、購買意欲が高いリードを絞り込み、
その情報を営業部門に引き継ぐという流れです。
見込み客が少なければ手動で1つ1つ評価をしていても問題ありませんが、
10000以上のリードを手動でひとつひとつ評価しようとするのは難しいですし、
何よりも時間がなくなってしまいます。
そこで、あらかじめ
「このメールを読んだら1点」
「資料請求をしたら5点」
と点数を付与することによって、
どのリードがどれくらい自社に関心度があるのかが
瞬時に判断することができます。
スコアリングはあくまでも営業効率を最大化させる手段でしかないため、
そこで時間をかけすぎては本末転倒です。
ですので、最大限の効率化を目指すなら、
HubSpotのスコアリング機能を使いこなすことをお勧めします。
2 HubSpotのスコアリングを活用するメリット
HubSpotのスコアリング機能を活用すれば以下のようなメリットがあります。
・最新のスコアリングを基に見込み客に応じた対応ができる
・営業部門とマーケティング部門が連携できる
・効果測定や分析を行いやすい
それぞれ詳しく解説します。
2-1.最新のスコアリングを元に見込み客を絞り込める
HubSpotのリードスコアリングではあらかじめスコアを設定しておくことにより、
あとは自動でスコアリングをしてくれます。
その結果、溜まったデータから必要な熱量の高い見込み客を瞬時に抽出することが可能となるのです。
手動でやっていたらかなり時間がかかりますが、スコアリングを行うことでコストや工数の削減はできるのはもちろんのこと、データ分析やパターン分析が容易にできるようになり、
業務効率化が可能になります。
2-2.営業部門とマーケティング部門の連携が可能に
効果測定や分析が行いやすい「営業に送られてくるリードの熱量が低い」
これはよくマーケティング部門が営業部門から言われる課題です。
その課題もスコアリングを行うことで解決できます。
そもそも、この摩擦が起きる要因は営業部門とマーケティング部門での
情報の差が課題としてありました。
しかし、スコアリングによって顧客情報を共有できるようになったことにより、
2部門での連携がスムーズになり、適切な見込み客を営業につなぐことが可能となるのです。
それを実現するためにもスコアリング機能を使いこなすのは
必須でしょう。
2-3.効果測定や分析が行いやすい
マーケティング施策、営業施策の改善のため何よりも大切なことは分析です。
分析をしなければそもそも改善しようとしてもできないからです。
では、その分析を可能にするために必要なことは何か?
それがスコアリングによる数値化です。
「大切なお客様に点数を付ける」と考えると、スコアリングをためらってしまうかもしれませんが、数値
化は効果測定や分析を行ううえでの絶対条件です。
具体的な数値なしに効果的な検証は行えません。
マーケティングや営業施策の改善にもつながらないので、
かえって提供価値が下がり、利用者にとってマイナスな影響を与えてしまうことも。
しかしスコアリングを実施することで客観的に分析が可能となり、
次の施策のための動きを決めることができます。
3 HubSpotのスコアリングに必要な設定とは?
では、スコアリングには具体的に何の設定が必要なのでしょうか。
ここでは、高スコアを獲得したリードへの対応方法や対象期間の設定について解説します。
3-1.高スコアに達したリードへの対応を決める
初めてスコアリングを設計する場合、まずは高スコアを獲得したリードへの対応方法を決めておきます。
同じ高スコアを獲得したリードでも、アプローチ方法によって設定方法が異なります。
たとえば、「営業社員が高スコアにあたるリードに対して電話をかける」「インサイドセールスの担当者
がメールの配信を通じてニーズをあぶり出す」などです。
あらかじめアプローチの手段を決めておくと、マーケティング部門から営業部門へスムーズにリード情報
を引き継ぐことができます。
3-2.対象期間の設定
HubSpotのスコアリング機能を活用する場合は、スコアを計算する対象期間を設定しておきましょう。
対象期間の設定については、リードに対応する間隔、すなわちMAツールにログインする頻度で
決めることができます。
たとえば、インサイドセールスを実施する際に前日の見込み客の行動を確認する場合、MAツールにはほぼ
毎日ログインすることになるので、スコアリングの対象期間は1日が最適です。一方、定期的にメールマガ
ジンを発信するような場合には、毎日ログインする必要がないのでメールの送信期間に合わせて対象期間
を設定します。
4 HubSpotのスコアリングにおける設計例
スコアリングを設計する際は、以下4つの手順に沿って進めていきます。
手順1スコアリングの対象期間を設定
手順2スコアリングの加点や減点の設定
手順3高スコアのリードの抽出
手順4スコアリングの精度向上
4-1.手順1スコアリングの対象期間を設定
スコアリングの対象期間はMAツールにログインする頻度(リードへの対応頻度)が目安です。
なるべく高いスコアを持つリードへの対応頻度をもとに対象期間を設定しましょう。
4-2.手順2 スコアリングの加点や減点の設定
MAツールのスコアリング機能では、見込み客の行動に応じて加点や減点を細かく調整できます。
対象期間を設定した後は、この加点・減点を設定しましょう。
特に見込み客のスコアリングでは、加点の条件を見直す機会が頻繁に訪れます。
たとえば自社サイトの問い合わせなどの行動は、スコアの高さにかかわらず必ず対応すべきなので、あら
かじめ加点の条件から除いておくことが大切です。
またMAツールの運用後も、購買行動とは直接関係のないWebページの閲覧(採用ページなど)は加点の対
象にしないよう設定することもあります。
4-3.手順3:高スコアのリードの抽出
次に、高スコアを記録したリードを抽出していきましょう。高スコアのリードの抽出は、スコアリングの目的でもあります。営業担当者と密接にコミュニケーションをとり、アプローチすべきリードの情報を部門間で共有しておくことが大切です。
営業担当者が複数に分かれる場合には、MAツールに搭載されたフィルタ機能と通知機能が役立ちます。フィルタ機能は、さまざまなリード情報を担当業種などによって営業に振り分けることが可能です。さらに通知機能を使えば、振り分けたリード情報が各営業担当者にメールで届くため、よりスムーズに引き渡しができます。
4-4.手順4:スコアリングの精度向上
高スコアのリードを抽出できれば,まずスコアリングの設計は完了です。しかし、スコアリングは設計することがゴールではありません。スコアを元に日々の見込み客の行動を分析しながらスコアリングの精度を高めていくということが重要になっていきます。
たとえば日々の運用で、料金プランのページを閲覧した見込み客よりも、一つひとつの機能を詳しく紹介したページを見た見込み客のほうが成約率が高くなることもあるでしょう。この場合は、「機能紹介ページの閲覧」が高スコアになる設定をすることで、スコアリングの精度を向上できます。
5 HubSpotのスコアリングのデメリットと注意点
HubSpotのスコアリング機能はたくさんのメリットがある一方、
デメリットも存在します。
例えば、弊社でよくいただくご相談として、
導入したのはいいものの、機能が豊富なゆえに、いまいち使い方がわからずそのままになっている
という課題をもった企業様が多数いらっしゃいます。
HubSpotはたくさんの機能があり、業務の効率化、
売り上げの最大化を見越せる一方で、使いこなせなければ、
ただただ無駄な費用だけがかかってしまうという問題も起こります。
せっかく HubSpotを取り入れるのであれば、
1日でも早く自社に一番最適な状態にカスタマイズしたいですよね。
そこで、株式会社H&Kでは HubSpot導入に対して課題を感じていらっしゃる
企業様の導入支援サポートを行っております。
HubSpotを1日でも早く使いこなして、売り上げ最大化を目指したい
と思ってらっしゃればお気軽にご相談ください。
これまでの導入事例も記載しておきますので、
自社の導入後のイメージを掴んでいただければ幸いです。
6まとめ
この記事では、HubSpotのスコアリングの概要や設定方法、スコアリングのコツ・注意点について詳しく解説しました。HubSpotのスコアリング機能には質の高い見込み客を特定でき、顧客情報を1つに集約することができるためマーケティング活動を最大限に最適化をしたいなら必須のツールになります。
しかし、いきなりスコアリングを導入しようとしても、
・設定が難しい
・データ分析ができず分析ができない
などの問題点もあります。
HubSpotのスコアリングについて不明点やさらに深く知りたいなどのご要望がありましたら、株式会社H&Kにご相談ください。弊社はHubSpotのパートナーに認定されており、各業界のECサイトはもちろん、企業の様々なウェブサイト構築支援、運用支援を多数行っています。そのため、HubSpotのスコアリングの導入から運用まで支援が可能です。無料相談を受け付けていますので、まずはお気軽にご相談ください。