【H&K - 成功事例インタビュー】
<クライアント様>
新井 陽(Akira Arai)様
VALUENEX株式会社 営業部長
<H&Kコンサルタント>
安藤弘樹(Koki Ando)
株式会社H&K 代表取締役CEO
田邊幸大(Yukihiro Tanabe)
株式会社H&K 取締役COO
今枝拓海(Takumi Imaeda)
株式会社H&K マーケティングコンサル事業部 マネージャー
<株式会社VALUENEX様のご紹介>
今回の事例
近年ではMA、SFAなどを用いてDX化を進める企業は数多くいます。しかしMA、SFAなどで異なるツールを使用するため、社内に混乱を招き、浸透が進みにくいケースがあります。そんな問題に対しては情報の一元化が可能なツールHubSpotの利用が考えられます。今回H&Kは、MAの導入、SFA・CRMの移行を行ったVALUENEX様にインタビューを行いました。本施策では主に以下の3点を目的として、
・マーケティング施策の管理
・KPI可視化に基づく施策立案
・情報の一元化
HubSpot導入の背景やプロジェクトのご状況など新井様にお話を伺いました。
【目次】
1.MA導入・SFA移行の背景
2.プロジェクトの進め方
3.現在の運用状況
4.今回のプロジェクトを振り返って
5.今後の運用の方向性
1.MA導入・SFA移行の背景
今枝:本日はよろしくお願いいたします。まずは、『MAの導入』、『SFA・CRMの移行』をされようと思ったきっかけや背景を教えていただけますでしょうか。
新井さん:よろしくお願いいたします。1番の目的は顧客数拡大とトップラインの成長をKPIの可視化によって実現することです。以前のCRMツールですと、『細かいKPI管理』ができず、ボトルネックの特定が困難な状態だったので、施策立案に十分に活用できていませんでした。今回はそこを解消したいと思いH&Kさんに依頼しました。
今枝:ありがとうございます。今回のHubSpot設計・設定では『営業活動』と『マーケティング活動』を統合して設計されたと思うのですが、『マーケティング』ではどのような課題がございましたか。
新井さん:前提として、元々MAツールを入れていませんでした。また、メルマガ送付やホームページ作成、SFA等を全て別々のツールで行っていたため、データを有機的に連携できていませんでした。今回HubSpotを導入し、H&Kさんに協力してもらうことで『マーケティング』から『営業』までの流れる仕組み作りができました。コンタクトの情報を集約することで、コンタクト毎のステータスを詳細に管理できるようになったのも嬉しいポイントですね。
今枝:課題としては、
・KPI可視化に基づく施策立案
・情報が分散していたこと
の2点が挙げられるという事ですね。
新井さん:そうですね。また、以前使っていたSFA・CRMツールは前任者が導入時に大幅なカスタマイズを施しており本来の機能を充分に活用することができていませんでした。この点もSFA・CRMを移行した理由の一つです。
今枝:そうですね。担当の方が代わられると、どういう情報まで設計されたのかがないと、前提が共有されないという問題がありますね。
新井さん:なので、カスタマイズは最小限にとどめるということを今回HubSpotを入れる上で意識しました。
今枝:『オーソドックスな機能』を最大に活かしていくという感じですね。
2.プロジェクトの進め方
今枝:今回のプロジェクトの進め方について質問させていただきます。
主に『マーケティング』『セールス』『コーポレート』と3点に分かれており、それぞれ『ヒアリング→改善→実装』という流れでしたが、この進め方について御社はどのように感じられていたのか、お伺いしてもよろしいでしょうか。
新井さん:はい。プロジェクト開始前から大まかな全体像は描けていたのですが、『マーケティング』『セールス』『コーポレート』の部門間での設計が、細かいところまでできていませんでした。この点、H&Kさんとの対話を通じて細かいところの交通整理をしてもらえたので、大変感謝しております。
今枝:ありがとうございます。以前までは『情報の分散』や『部門間で一部仕切りがあった状態』だったと思いますが、今回の対話を通じて全社的に考えるきっかけになりましたでしょうか?
新井さん:はい、仰る通り良い機会になりました。『マーケティング部署』『セールス部署』『コーポレート部署』それぞれの課題感を顕在化して頂いた上で、うまくつなげてもらえたと思います。
今枝:今回のプロジェクトで『営業フローの見直し』をしていただきましたが、この部分に関する感想はありますでしょうか。
新井さん:はい。今回HubSpotに移行する上で、弊社の営業にとって最適な営業フローはどのようなものなのか突き詰めて考えました。今後も修正は加えていく予定ですが、過度なカスタマイズはせず、HubSpot上に落とし込めたと感じています。
今枝:それはなによりです。ではHubSpotに移行した際、以前のツールとの変化を感じた場面はございますか。
新井さん:今までのツールですと営業フェーズを非常にざっくりと管理していて、詳細はCRMからでは追いにくいという点がございました。特定のフェーズに多数の取引が滞留してしまっているイメージです。しかし、HubSpotにしてからは、実際の営業フローに即したフェーズを構築できたこと、加えて取引一覧をフェーズ毎に確認できるので、全体と個別の状況をより把握しやすくなりました。
今枝:そうですね。確かにHubSpotは、営業フローや進捗状況が分かりやすいUIになってますね。実際に『プロパティ作成』や『パイプラインの設計』をやって頂いたと思いますが、その部分に関してはいかがでしたでしょうか。
新井さん:私自身このような作業をするのが初めてだったので不安だったのですが、H&Kさんが親身に相談に乗ってくださりました。コミュニケーションもWeb会議以外に、弊社が通常使用しているGoogleチャットを使って頂きうまくやり取りしてもらえたと思います。
今枝:ありがとうございます。マーケティングの部分では『サイトとフォームの連携』や、『ライフサイクルステージの設計』の部分が主な実装だったと思うのですが、こちらの感想もお聞きしてもよろしいでしょうか。
新井さん:こちらはH&Kさんと頻繁にやり取りをさせて頂きまして立ち上げることができました。特に神経を使うメルマガ配信も滞りなく進み、大事なく終えられました。
3.現在の運用状況
今枝:現在の運用状況を教えて頂いてもよろしいでしょうか。
新井さん:現在データのクレンジングがひと段落し、取引が整理できてきた状況なので『本格的な運用』はこれからという感じです。最近始めたのですが今後は社内で『勉強会』を継続して行い、ユースケースの拡充やプロパティの取捨選択をやっていこうと思います。勉強会等を通じて弊社の全社員、特に頻繁に利用する営業系社員がうまく使いこなせる状況にしたいと思っています。
今枝:その『勉強会』は新井さんが企画されて、定期的におこなっているという感じでしょうか?
新井さん:はい。勉強会自体は私が企画しているのですが、ノウハウは参加しているメンバーが勉強会の中で積極的にシェアしてくれています。社員の中でもDXや関連ツールに感度が高い者が多いので、皆の知見を共有して、うまく使いこなせるようにしたいです。以前のツールを使用している時はメンバー毎に利用頻度や利用している項目がまちまちでした。また、議事メモの入れ忘れや、フェーズ移行がされていないこともあったので、意識面でも勉強会等を通じて醸成していきたいと思っています。
今枝:HubSpotの場合だと、プロパティの作成や削除を御社で行ってもらうことが可能なため、根本的なところから運用ができそうですね。
新井さん:確かにそうですね。
今枝:『マーケティング部門』と『セールス部門』の連携はうまくいきそうでしょうか?
新井さん:うまくいきそうです。マーケティングから営業への橋渡しという意味で、直近ではライフサイクルステージ上のSQLリストの活用を始めました。従来はお客様のステータスをしっかりと管理できていなかったこともあり、手あたり次第リードにアプローチするという事をしていましたが、『まずは、SQLリストから関心度合いの高いお客様に対してインサイドセールスをかけていきましょう』というような方針のもと、動けるようになりました。特に弊社のサービスですとターゲット企業や個々のお客様の関心度合いがはっきりしていますので、SQLをしっかりと定義し、該当するリードに対してアプローチしていくことは営業の効率化や商談化率の向上に効果的だと感じています。
4.今回のプロジェクトを振り返って
今枝:今回のプロジェクト全体をを振り返った時の感想を頂いてもよろしいでしょうか。
新井さん:社内システムの切り替えなので、様々な問題が起こりうることを覚悟して臨みました。しかし、嬉しいことに立ち上げに至るまで大きな混乱はなく、運用の本格化はまだこれからですが順調です。ですのでHubSpot、またH&Kさんのサポート含めて大変満足しております。
今枝:長期間のプロジェクトでしたが、大きな問題なく進められて良かったです。
5.今後の運用の方向性
今枝:今後の運用の方向性をお聞きしてもよろしいでしょうか。また、1年後、2年後見据えてこのようなことをやっていきたいということがありましたら、教えて頂きたいです。
新井さん:まずは、『社内での利用の定着』と当初からの目的であった『KPI管理』に対してレポートやダッシュボードが十分に作れてないため、その辺りを整理していこうと思っています。
これらが整理されるとコンタクトや取引単位で見なくても、ダッシュボードから自分たちが欲しい情報や手当しないといけない箇所が見える化されて『営業の効率化』につながると思っています。今後数ヶ月はそこを目標にしたいと思っています。あとは営業の型を作ることですね。弊社は少し特殊な商材をお客様に提供していて、一般的なSaaS企業のThe Model型の営業フローに当てはまらない箇所もあるので、この辺りもSFA・CRMの活用とともに深堀して改良していきたいですね。
ただ、1、2年先は正直今のところイメージできてないためH&Kさんの事例や知見を貸していただけると助かります。
今枝:ぜひ、そこは協力させてください。例えば、インサイドセールスで、採用人数が増え部署として確立したら、マーケでメールを送り、開封したところにコールをし商談につなげる。他にも、マーケティングの広告運用、webサイトからの集客から商談化をより大きくしていくみたいなことが今後1、2年でできることだと思います。
新井さん:なるほど。ツールだけに頼るのでなく、組織の成長に合わせてツールの使い方を替えていくことが必要ということですね。
今枝:そうですね。『タスクの管理』や、『コメントの管理を運用』していただくとより細かい運用をしていただけると思います。
新井さん:弊社がデータ解析の会社なので、取り扱うデータの種類は違いますが、データが集まってくれば見える世界も変わるのではないかと考えています。
今枝:そうですね。新井様たちのノウハウでの分析は、詳細な分析ができそうですね。それでは、今回のインタビューはこれにて終了させていただきたいと思います。新井様ご協力ありがとうございました!