HubSpotは「CRM」を超え、ビジネスの「核」になる。顧客管理から高度なプラットフォーム構築まで【vol02】
「HubSpotを導入したけれど、結局メルマガ送信と顧客情報の管理にしか使えていない」 「自社の特殊な業務フローに合わせてシステムを拡張したいが、スクラッチ開発はコストも時間もかかりすぎる」 そんな課題を持つ経営者やDX担当者に向けて、本日は一つの「到達点」とも言える事例をご紹介します。飲食店経営の知見を武器に、人材紹介や不動産仲介、学習支援と多角的なプラットフォームを展開する企業様をいかにHubSpotで支援したのか。その裏側を、プロジェクトに関わった対談形式でお届けします。 ▼登場人物田邊:取締役副社長綱島:コンサルティング部 ゼネラルマネージャー島村:マーケティング部長 この記事を必ず読むべき人 HubSpotを「ビジネスプラットフォーム」へ昇華させた11ヶ月の軌跡 ――プロジェクトの始まり:アナログからの脱却と「内製化」への決意 島村: 今回の事例は、飲食店向けの多角的な支援を行っている企業様でしたね。まず、プロジェクト開始時の状況を教えてください。 田邊: はい。元々はアウトバウンド(電話営業等)が主体の組織でしたが、中長期的な成長を見据えて「インバウンドマーケティング」への転換を急がれていました 。顧客管理にはkintoneを一部活用されていましたが、その他の多くはアナログな運用で、情報の分断が課題でした 。 島村: そこでHubSpotの導入を決めたわけですが、単なるリプレイスではなかった。 田邊: そうです。最大の特徴は、お客様自身が「自分たちで運用できる(内製化)」という意志を強く持っていたことです 。そのため、私たちがシステムを作って終わりではなく、並行してマーケティングのレクチャーを行い、お客様が「自走」できる状態を目指す伴走型の支援を行いました 。 ――高度なカスタマイズ:HubSpotで「チャット」と「決済」を実現する 島村: 今回、技術的に非常に珍しい「チャット機能」の実装がありました。綱島さん、これにはどのような意図があったのでしょうか。 綱島: 人材紹介やプラットフォームビジネスでは、ユーザー(求職者)と企業が直接やり取りできる場が必要です。競合他社のプラットフォームには標準搭載されていることが多いですが、HubSpotの標準機能だけではこれを実現できません 。 島村: そこで「外付け」の開発を行ったと。 綱島: はい。HubSpotの画面内に独自のアイフレームを埋め込み、HubSpotのCRMデータ(顧客情報)と連動した「専用チャット画面」を構築しました 。これにより、ユーザーは使い慣れたUIで連絡ができ、運営側はすべてのログをHubSpot上で一元管理できるようになりました 。 島村: さらに「ラーニングサイト(学習サイト)」も構築されましたよね。 綱島: 求職者向けの教育コンテンツを有料・無料で提供するサイトです。ここではStripeという決済サービスを連携させ、HubSpot上で「誰が、どのコンテンツを購入したか」が自動で紐づくようにしました 。運用の工夫として、1回ずつの課金ではなく「ポイント制」を導入したのも大きなポイントです。これにより、バックエンドの処理を簡略化し、将来的なコンテンツ追加にも柔軟に対応できる設計にしました 。 ――DXを成功させる「現実的な設計」:kintoneとの共存 島村: すべてをHubSpotに移行するのではなく、kintoneも一部残したそうですね。…